日朝首脳会談、首相に2つの誤算①
投稿者: hangyosyufu 投稿日時: 2004/05/24 19:39 投稿番号: [130928 / 232612]
■ジェンキンス氏
米保証なく説得失敗
拉致被害者家族の帰国は五人。安否不明者十人については白紙から再調査する−。二十二日の小泉純一郎首相と北朝鮮の金正日総書記の首脳会談に対する国民の評価は大きく割れた。会談成功に自信を抱いて臨んだ首相だったが、思い通りの結果が出なかった原因は何か。「九十三分間」を検証すると、首相の二つの読み違いが浮き彫りになってくる。
(日朝問題取材班)
首脳会談が始まって一時間半近く経過した時。
金総書記が「それではそろそろ」と、席を立とうとした。北朝鮮は、最大の狙いの食糧支援を受け取る言質を日本側から既に得ていた。もう、いつ終わってもいい。
これを小泉首相が制止する。「待ってほしい」
小泉首相とすれば、拉致被害者・曽我ひとみさんの夫で元米兵のジェンキンス氏の来日問題が決着する前の会談終了は応じられない。
金総書記は、席に座り直し「それではジェンキンス氏に直接会ったらどうか」と切り出す。
首相は、これに乗る。金総書記と出口のない議論を続けるよりも、ジェンキンス氏に直談判した方が早いかもしれない。実際、首相は説得する自信があった。
今度は首相の方が席を立つような形で会談は終わり、別室で待機していたジェンキンス氏との面会が始まった。
しかし、ジェンキンス氏は「帰るわけにはいかない」と応じない。来日拒否の理由は脱走兵の自分が訴追される、という一点だった。
「日本の生活が不安だ」などの理由なら、説得のしようもある。が「米の訴追」は「ない」と明言することはできない。
首相は「日本の許しなしに米国には行かせない。保証する」という英語のメモを示した。
ジェンキンス氏は受け取ろうとせず、「私は日本での報道で米政府要人の発言も知っている」と答えた。米国政府は、訴追の可能性を否定していない。首相もこれ以上の言葉は出なかった。
首相は一つ計算ミスを犯していた。会談前に米政府から「訴追しない」の確約が得られなかったことだ。
会談五日前の十七日、首相はブッシュ大統領と電話会談している。
この時、首相はジェンキンス氏の問題を持ち出さなかった。「訪朝を理解し、支持する」という大統領の発言で首相は「大統領は裏切らない」と感じ取っていたのだろう。だが、結局、米政府からの朗報はなかった。
「ブッシュ−小泉」の蜜月関係を考えると脱走兵一人に恩赦を与えることは容易にも思える。だが、米軍は今、イラク人収容者虐待事件で軍律が厳しく問われている。数十年前のこととはいえ、訴追免除を簡単に認めにくい状況にあったのだ。
イラク戦争で首相は自衛隊派遣に応じた。イラク戦争はブッシュ−小泉ラインの象徴ともいえる。だが、今回は、それが原因で訴追免除の約束が取れなかった。実に皮肉な話だ。
「六月の主要国首脳会議で首相とブッシュ大統領がじっくり話し、その後に訪朝した方が良かったのかもしれない」。自民党幹部はつぶやいた。
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.
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