禍根残した「制裁放棄」 戦う前に武装解除
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2004/05/23 05:39 投稿番号: [129230 / 232612]
最も気になったこと。
禍根残した「制裁放棄」 戦う前に自ら武装解除
平壌での二度目の日朝首脳会談は北朝鮮の“勝ち”に終わった。小泉首相は拉致日本人の家族五人を連れてくることには成功した。しかしその見返りに「食糧二十五万トンと一千万ドルの医薬品支援」と「制裁法は発動しない」ことを約束した。北朝鮮に残っていた拉致日本人の家族をある種の“人質”だったとすれば、この約束は“身代金”ということになる。
家族の問題は日本にとっては確かに人道問題だった。そこでまずこの人道問題解決のため、コメや医薬品を北朝鮮への人道支援として提供することは仕方なかったかもしれない。拉致問題の優先解決は日本世論の願いでもある。北朝鮮の“人質外交”にまたもしてやられたかたちだが、そういう相手だけにここは我慢するしかない。
しかし「制裁法は発動しない」という約束は、今後の日本の対北朝鮮政策の根幹にかかわる大問題だ。日本としては核やミサイル問題、さらには本格的な国交正常化交渉など厳しい“外交戦”を控え、武装解除してしまったに等しい。
北朝鮮はこれまで、日本での北朝鮮制裁の動きに対しきわめて敏感に反応してきた。「発動すれば宣戦布告とみなす」などと激しく反発していた。日本の制裁措置がそれだけ北朝鮮にとっては脅威だからである。
沈滞し疲弊した北朝鮮経済を辛うじて支えてきたのが、中国からの支援とともに日本からの朝鮮総連経由の支援といわれる。日本から送られるモノ、カネ、情報は北朝鮮の命綱の一つになってきた。だから北朝鮮は日本政府の制裁措置でそれが止まることを非常に恐れているのだ。
平和主義の日本にとって、北朝鮮の横暴や不当行為を防ぎ、止めさせる効果的な圧力手段はなかなかない。そんな中で北朝鮮を平和的な手段で効果的に牽制(けんせい)できるのが、北朝鮮への「モノとカネとヒトの流れ」をストップさせる制裁法の発動なのだ。
日本はこれから“戦い”が始まるというのに、この最大の武器を早くも捨ててしまった。平気で人質外交をやり、身代金といわれようが何といわれようがなりふり構わず“利”を狙ってくる北朝鮮を相手に、日本外交は今後、何を武器に戦おうというのだろうか。
日本に対する北朝鮮の最大の狙いは、経済再建のため日本との国交正常化による経済協力の獲得である。端的にいってカネが欲しいのだ。その意味では人質を取り戻した後、国交正常化交渉では日本の立場は強くなる。経済協力の提供をあらたな武器に、交渉は有利に展開できるかもしれない。
しかし予測不可能な北朝鮮のことだ。日朝関係の今後にどんな“変数”が待ち受けているか分からない。六カ国協議の行方を含め国際情勢の展望も不透明だ。そんな中で日本はいち早く「制裁放棄」という。禍根にならないことを祈るだけだ。 (ソウル 黒田勝弘)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/23pol003.htm
禍根残した「制裁放棄」 戦う前に自ら武装解除
平壌での二度目の日朝首脳会談は北朝鮮の“勝ち”に終わった。小泉首相は拉致日本人の家族五人を連れてくることには成功した。しかしその見返りに「食糧二十五万トンと一千万ドルの医薬品支援」と「制裁法は発動しない」ことを約束した。北朝鮮に残っていた拉致日本人の家族をある種の“人質”だったとすれば、この約束は“身代金”ということになる。
家族の問題は日本にとっては確かに人道問題だった。そこでまずこの人道問題解決のため、コメや医薬品を北朝鮮への人道支援として提供することは仕方なかったかもしれない。拉致問題の優先解決は日本世論の願いでもある。北朝鮮の“人質外交”にまたもしてやられたかたちだが、そういう相手だけにここは我慢するしかない。
しかし「制裁法は発動しない」という約束は、今後の日本の対北朝鮮政策の根幹にかかわる大問題だ。日本としては核やミサイル問題、さらには本格的な国交正常化交渉など厳しい“外交戦”を控え、武装解除してしまったに等しい。
北朝鮮はこれまで、日本での北朝鮮制裁の動きに対しきわめて敏感に反応してきた。「発動すれば宣戦布告とみなす」などと激しく反発していた。日本の制裁措置がそれだけ北朝鮮にとっては脅威だからである。
沈滞し疲弊した北朝鮮経済を辛うじて支えてきたのが、中国からの支援とともに日本からの朝鮮総連経由の支援といわれる。日本から送られるモノ、カネ、情報は北朝鮮の命綱の一つになってきた。だから北朝鮮は日本政府の制裁措置でそれが止まることを非常に恐れているのだ。
平和主義の日本にとって、北朝鮮の横暴や不当行為を防ぎ、止めさせる効果的な圧力手段はなかなかない。そんな中で北朝鮮を平和的な手段で効果的に牽制(けんせい)できるのが、北朝鮮への「モノとカネとヒトの流れ」をストップさせる制裁法の発動なのだ。
日本はこれから“戦い”が始まるというのに、この最大の武器を早くも捨ててしまった。平気で人質外交をやり、身代金といわれようが何といわれようがなりふり構わず“利”を狙ってくる北朝鮮を相手に、日本外交は今後、何を武器に戦おうというのだろうか。
日本に対する北朝鮮の最大の狙いは、経済再建のため日本との国交正常化による経済協力の獲得である。端的にいってカネが欲しいのだ。その意味では人質を取り戻した後、国交正常化交渉では日本の立場は強くなる。経済協力の提供をあらたな武器に、交渉は有利に展開できるかもしれない。
しかし予測不可能な北朝鮮のことだ。日朝関係の今後にどんな“変数”が待ち受けているか分からない。六カ国協議の行方を含め国際情勢の展望も不透明だ。そんな中で日本はいち早く「制裁放棄」という。禍根にならないことを祈るだけだ。 (ソウル 黒田勝弘)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/23pol003.htm
これは メッセージ 129228 (sofiansky2003 さん)への返信です.