島田洋一教授>6カ国協議について
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2004/01/24 07:10 投稿番号: [103055 / 232612]
島田洋一
福井県立大学教授
救う会副会長
久しぶりにHPを覗いたのですが、
やはり強烈である。
核武装より北への締め付けを
日本の安全保障にとって、当面最大の課題は、いうまでもなく、朝鮮半島北部に拠点を置くテロ・犯罪集団金正日一派にどう対処するかである。
北朝鮮の核ミサイル開発に、本来、最も脅威を感じねばならないのは、アメリカでなく日本である。自国民三〇〇万人以上を平然と餓死させた男が、日本向けミサイルに次々核弾頭を搭載するという事態は、何としても阻止せねばならない。
北の核の脅威を除去するには、北朝鮮体制の文字通り「核」である金正日の除去が必須要件である。徹底した経済的締め上げによって、金正日路線は「孤立圧殺」への袋小路であると明示し、有志の決起を促すというのが基本戦略となろう。
今春、ジョージ・ウィル、チャールズ・クラウトハマーといったアメリカの有力保守系評論家が、北の核問題解決のため日本の対抗核武装を積極的に容認せよと論じ、話題になったが、彼らの議論も、日本核武装という「悪夢」を呼び起こすことによって、中国の不安感を高め、中国から北への圧力を強化させようという点に主眼があり、あくまで“締め上げ=内部崩壊論”の変種(それもかなり放言に近いもの)であった。
北が「ソウルを火の海にする」「ヒロシマ、ナガサキを忘れたのか」といった恫喝をこととするのは、テロリストの本性をあらわにしたもので、われわれの側には「平壌を火の海にする」という発想はない。敵はあくまで金正日一派であり、一般民衆は解放、救出されるべき対象である。その中には、もちろん拉致されたままの日本人も含まれる。広島、長崎を一瞬にして地獄と化した粗暴な無差別大量殺人兵器など一切用はない。
地下に逃げ込み息をひそめる独裁者にとっては、もはや蜂起寸前の地上の民衆が、飛来した核爆弾によって消滅してくれれば、その分余命が伸び、ありがたいといった話にもなりかねない。
アメリカ議会は、ここ数年来、「強力核地中貫通弾 (Robust Nuclear Earth Penetrator)」に調査研究予算(年間約一五〇〇万ドル)を付けてきた。地中深く入り込んだ上で爆発し、地下司令部や大量破壊兵器貯蔵庫を確実に破壊するのを目的とした「バンカー・バスター(Bunker-Buster)」の超強力版である。
一定の常識をもった現代の民主国家が、住民を楯とする独裁者相手に、なお抑止力を発揮する核兵器を持ちうるとするなら、実際、こうした形のもの以外考えられないだろう。
もっとも日本の場合、いかに地下貫通型であれ、いかに小型であれ、およそ核を用いた兵器を保有するとなれば、まず核拡散防止条約(NPT)を脱退する手続きが必要となる。対内的にも対外的にも、これは相当破天荒な行為となろう。
やはり、北が「検証可能かつ不可逆的な」形で核兵器開発を廃棄するまで、締め付けを強めるべく国際社会に働きかけるというのが本筋であろう。問題は、それができていないことにある。
NPT加盟の非核保有国は、核の軍事利用を禁じられる反面、平和利用の面で国際社会からさまざまな支援を受けられることになっている。北も、長年にわたり、ウラン燃料加工技術はじめ多くの支援を受けてきた。核関連の各種ノウハウや使用済み核燃料を貯め込んだあげくNPT脱退、核兵器製造のフリーハンドを得るという北朝鮮型“食い逃げ行為”を許すなら、NPTは、拡散防止どころか、拡散推進の機構と化してしまう。
北が脱退規定を濫用するのは勝手だが、こちらにも独自にペナルティーを課す自由がある。
まずは日本自身が、日朝間のモノの流れを絞り込むことだ。また、北の現体制を支えるような援助を行うなら、日本からのODAはストップするといった経済的テコを、他国に対しフルに用いる必要がある。
なお、日本政府は、北朝鮮によるミサイル発射が切迫した状況下では、敵基地先制攻撃も自衛の範囲内だと、これまで何度か国会で答弁してきた。である以上、実際の攻撃行動はすべて米軍任せという姿勢はあまりに安易だろう。
専守防衛という名の自縄自縛を断ち切り、北のミサイル発射台をターゲットにした精密誘導弾など、領域外への攻撃能力整備に向け踏み出さねばならない。
中国に対しても、「日本核武装」より、「ODA停止」と「精密誘導兵器」の方が、対北圧力強化を促す上で、より確かなメッセージとなろう。
(『諸君!』2003年8月号 特集:是か非か 日本核武装論)
http://mira.bio.fpu.ac.jp/~shimada/articles/2003/nonuclear.html
久しぶりにHPを覗いたのですが、
やはり強烈である。
核武装より北への締め付けを
日本の安全保障にとって、当面最大の課題は、いうまでもなく、朝鮮半島北部に拠点を置くテロ・犯罪集団金正日一派にどう対処するかである。
北朝鮮の核ミサイル開発に、本来、最も脅威を感じねばならないのは、アメリカでなく日本である。自国民三〇〇万人以上を平然と餓死させた男が、日本向けミサイルに次々核弾頭を搭載するという事態は、何としても阻止せねばならない。
北の核の脅威を除去するには、北朝鮮体制の文字通り「核」である金正日の除去が必須要件である。徹底した経済的締め上げによって、金正日路線は「孤立圧殺」への袋小路であると明示し、有志の決起を促すというのが基本戦略となろう。
今春、ジョージ・ウィル、チャールズ・クラウトハマーといったアメリカの有力保守系評論家が、北の核問題解決のため日本の対抗核武装を積極的に容認せよと論じ、話題になったが、彼らの議論も、日本核武装という「悪夢」を呼び起こすことによって、中国の不安感を高め、中国から北への圧力を強化させようという点に主眼があり、あくまで“締め上げ=内部崩壊論”の変種(それもかなり放言に近いもの)であった。
北が「ソウルを火の海にする」「ヒロシマ、ナガサキを忘れたのか」といった恫喝をこととするのは、テロリストの本性をあらわにしたもので、われわれの側には「平壌を火の海にする」という発想はない。敵はあくまで金正日一派であり、一般民衆は解放、救出されるべき対象である。その中には、もちろん拉致されたままの日本人も含まれる。広島、長崎を一瞬にして地獄と化した粗暴な無差別大量殺人兵器など一切用はない。
地下に逃げ込み息をひそめる独裁者にとっては、もはや蜂起寸前の地上の民衆が、飛来した核爆弾によって消滅してくれれば、その分余命が伸び、ありがたいといった話にもなりかねない。
アメリカ議会は、ここ数年来、「強力核地中貫通弾 (Robust Nuclear Earth Penetrator)」に調査研究予算(年間約一五〇〇万ドル)を付けてきた。地中深く入り込んだ上で爆発し、地下司令部や大量破壊兵器貯蔵庫を確実に破壊するのを目的とした「バンカー・バスター(Bunker-Buster)」の超強力版である。
一定の常識をもった現代の民主国家が、住民を楯とする独裁者相手に、なお抑止力を発揮する核兵器を持ちうるとするなら、実際、こうした形のもの以外考えられないだろう。
もっとも日本の場合、いかに地下貫通型であれ、いかに小型であれ、およそ核を用いた兵器を保有するとなれば、まず核拡散防止条約(NPT)を脱退する手続きが必要となる。対内的にも対外的にも、これは相当破天荒な行為となろう。
やはり、北が「検証可能かつ不可逆的な」形で核兵器開発を廃棄するまで、締め付けを強めるべく国際社会に働きかけるというのが本筋であろう。問題は、それができていないことにある。
NPT加盟の非核保有国は、核の軍事利用を禁じられる反面、平和利用の面で国際社会からさまざまな支援を受けられることになっている。北も、長年にわたり、ウラン燃料加工技術はじめ多くの支援を受けてきた。核関連の各種ノウハウや使用済み核燃料を貯め込んだあげくNPT脱退、核兵器製造のフリーハンドを得るという北朝鮮型“食い逃げ行為”を許すなら、NPTは、拡散防止どころか、拡散推進の機構と化してしまう。
北が脱退規定を濫用するのは勝手だが、こちらにも独自にペナルティーを課す自由がある。
まずは日本自身が、日朝間のモノの流れを絞り込むことだ。また、北の現体制を支えるような援助を行うなら、日本からのODAはストップするといった経済的テコを、他国に対しフルに用いる必要がある。
なお、日本政府は、北朝鮮によるミサイル発射が切迫した状況下では、敵基地先制攻撃も自衛の範囲内だと、これまで何度か国会で答弁してきた。である以上、実際の攻撃行動はすべて米軍任せという姿勢はあまりに安易だろう。
専守防衛という名の自縄自縛を断ち切り、北のミサイル発射台をターゲットにした精密誘導弾など、領域外への攻撃能力整備に向け踏み出さねばならない。
中国に対しても、「日本核武装」より、「ODA停止」と「精密誘導兵器」の方が、対北圧力強化を促す上で、より確かなメッセージとなろう。
(『諸君!』2003年8月号 特集:是か非か 日本核武装論)
http://mira.bio.fpu.ac.jp/~shimada/articles/2003/nonuclear.html
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.