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今日の天声人語

投稿者: nishibox 投稿日時: 2004/11/05 17:55 投稿番号: [8064 / 52541]
11月05日付

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■《天声人語》


  「ニッポンの、新しい顔です」。そう印刷された、新札の発行を告げるポスターを街で目にする。しかし、その顔はなかなか手元にやってこない。新札が出てくるという、銀行の両替機の前に少し並んで、対面した。

  5千円札の樋口一葉は、やはり目鼻立ちがくっきりとしているが、これまで見た写真とは、どこか違った印象を受ける。若いので、しわがないせいか、ややのっぺりとしている。千円の野口英世は、見覚えのある写真そのもので、物を見据えるような両の目が、押しの強さを思わせる。

  一葉もだが、英世も、お札からは縁遠かった。「兎(と)に角(かく)医士になり初めは誰しも同し事、金子必要是非なくては如何とも致兼(いたしかね)候間、此際放蕩なる弟を持つたとあきらめて御恵送……」。故郷の福島・猪苗代の旧友に十円を無心した手紙である(『野口英世』朝日選書)。

  彼は、坪内逍遥の小説「当世書生気質」を読んで、清作から英世へと改名した。作中に「野々口精作」という地方出身の医学生が遊蕩(ゆうとう)する場面がある。かなり広く読まれているので、「精作」のモデルだと誤解されないかと恐れたという。

  やがて英世は渡米し、ロックフェラー医学研究所で力行する。「英世の半生は……借り倒しのそれであった。そして最後に、いくら借りても相手が倒れることのないスポンサー、ロックフェラーをついに見つけた」(同選書)

  英世が研究所の助手になってから100年の今年、次の大統領を選ぶ選挙で、現職がかろうじて逃げ切る。「アメリカの顔」の方は、変わらなかった。




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>次の大統領を選ぶ選挙で、現職がかろうじて逃げ切る。
>「アメリカの顔」の方は、変わらなかった。

だからどうなの?
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