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今朝の社説、分からぬ幹事長えらび

投稿者: dd_qq_d 投稿日時: 2004/09/28 07:33 投稿番号: [7215 / 52541]
■小泉人事――分からぬ幹事長選び


  あっと驚く自民党幹事長人事ではあった。小泉首相が選んだのは武部勤氏だった。

  党務や行政面で目立った実績もなければ、若さも国民的人気もあるわけではない。本人も「驚天動地」という。

  何のための人事か。昨秋の安倍晋三氏の抜擢(ばってき)とは正反対の驚きだ。

  武部氏の起用は、郵政民営化を支持してきたことが理由とされている。だが、民営化の法案をつくり、来年の通常国会で成立させるには、反対論が根強い自民党を強力に引っぱっていく政治力が欠かせまい。

  武部氏と言えば、農水相時代に牛海綿状脳症(BSE)をめぐる責任問題で官僚に振り回され、野党から不信任決議案を突きつけられた。さらに、自民党内からも批判を浴びた。そんな武部氏に党をまとめる力があるとは思えない。

  安倍氏が幹事長代理になったのも驚きというほかない。参院選敗北の責任を取って辞任したなら、役職に就かないのが筋だろう。

  なぜ降格に甘んじて執行部に残ったのか分からない。小泉改革の仕上げをめざす党の布陣としては、なんとも不思議な印象だ。

  内閣に目を向けると、竹中経済財政相に郵政民営化を委ねた。また、谷垣財務相、麻生総務相、中川経済産業相ら主要閣僚を留任させた。国と地方の三位一体改革、自由貿易協定の推進など、首相の掲げる政策分野に精通した顔ぶれをそろえてはいる。

  一方で、党内の調整や国会対策にたけた有力議員や、小泉改革に消極的な実力者の起用は避けた。

  郵政民営化のためにも、この人事で党内融和と挙党体制を実現すべきだという声は、首相の出身の森派にもあった。しかし、耳を貸さなかった。それよりも「同好の士」を集め、みずから先頭に立って改革をアピールできる体制づくりの道を採ったということだろう。

  外交では一層、それが際立った。森派の町村氏を外相に起用したうえ、古くからの盟友である山崎拓・前自民党副総裁と、川口前外相を首相補佐官として官邸にわざわざ招き入れた。

  山崎氏は防衛庁長官など防衛政策の経験が長く、最近は日本人拉致問題をめぐって北朝鮮政府の関係者に接触したことが話題になった。米軍の再編問題や日朝関係を官邸主導で動かそうという狙いに違いない。

  首相の方針や政策に逆らわない人々を政権の中枢に集め、政策を強力に進めようということだろう。首相の居心地はよかろうし、閣内に波風は立つまい。問題は、そうした顔ぶれで自民党内の抵抗を抑え込み、目に見える改革を実現できるかということだ。

  改革をしようとすれば、党内でそれを担える人は限られ、政権への逆風は強まる。今の首相に、それをはねのけるだけの人気があるとは思えないが。
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