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朝日新聞、今日の社説

投稿者: nishibox 投稿日時: 2004/04/05 21:12 投稿番号: [3620 / 52541]
4月05日付

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■スリランカ――今こそ日本の出番だ



  安全保障は、これまでもっぱら「国家」の枠組みでとらえられてきた。だが、冷戦後に多発した紛争やテロはそうした発想だけでは対処できない。

  一人ひとりの人間に目を向け、生活能力を向上させる。そんな地道な努力を積み重ねて安全な社会を築くことが、紛争を防止し、緊張を和らげる。それが「人間の安全保障」という考え方である。

  日本政府は近年、これを外交の柱に掲げ、昨年改定した途上国援助(ODA)の大綱にも織り込んだ。戦争や内戦からの復興をめざすイラクやアフガニスタン、スリランカへの支援も、この理念を実践するものとされている。

  そのスリランカで総選挙があった。選挙ではタミル人武装勢力との和平の進め方が最大の争点になり、和平を推進してきたウィクラマシンハ首相が率いる統一国民党が敗れてしまった。

  第1党に躍り出たのは、和平に慎重なクマラトゥンガ大統領の統一人民自由連合だ。日本やノルウェーなど支援国の間では「和平プロセスが停滞するのではないか」と心配する声が出ている。

  スリランカ政府は2年前、タミル人勢力と停戦で合意した。その後の交渉でタミル人側は「分離独立」の要求を取り下げ、連邦制の下での自治を受け入れた。

  ところが、自治の内容をめぐって対立し、交渉は頓挫した。タミル人側は「徴税権や裁判権、沿岸の警備権限も認めるべきだ」と主張し始めている。

  多数派のシンハラ人の間では「それでは事実上の分離独立ではないか」との反発が広がった。それが和平に慎重な政党を押し上げたと見ていいだろう。

  とはいえ、20年にわたり、7万人近い犠牲者を出した内戦に逆戻りすることを望んでいる人はいない。クマラトゥンガ大統領も和平交渉自体を拒んでいるわけではない。ならば新政権をすみやかに発足させ、中断している交渉の再開に乗り出してもらいたい。

  選挙結果は日本にとっても重大な関心事だ。人口1900万人のこの国に、日本は年に300億円から500億円もの援助をしてきたからである。1人当たりの援助額は中国やインドをしのぐ。

  それが、インフラの整備や農業生産の向上などに役立ってきたことは事実だ。だが、日本政府は時の政権に援助資金を流すだけで、スリランカ国内の紛争の橋渡しをしようという姿勢に乏しかった。「人間の安全保障」を掲げ「平和の構築」を担おうとするなら、もっと積極的に振る舞う必要がある。

  幸い、停戦が実現した後、日本政府はNGO(非政府組織)と連携して、病院の修復や避難民の帰還事業などを推進し、高い評価を得ている。

  和平の行方が懸念される今こそ、日本の出番だ。スリランカ政府とタミル人勢力の双方に和平の道を踏み外すことのないよう、いろいろな機会やパイプを通じて働きかけてもらいたい。



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>和平の行方が懸念される今こそ、日本の出番だ。


なんでスリランカがオッケーで、イラクがダメなの?・・・(T.T)
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