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ユダヤと朝鮮という民族

投稿者: hendazo04 投稿日時: 2008/11/22 13:26 投稿番号: [213 / 402]
7年ほど前になろうか、観光でイスラエルを訪れた。バスに乗り死海とその先にあるマサダの砦に向かう。
死海は地表から下がること、世界でもっとも低位置のヨルダン渓谷にある。バスはどんどん下って行き、途中パレスチナ人の難民キャンプが見えたり、そこの羊飼いが、山すその斜面で多くもない羊に草を食ませている遊牧民族特有の風景に出会ったりする。
死海のあるヨルダン渓谷は世界でもっとも地表面が低い地帯だ。やがてバスは地底に届き鼻面を水平に戻して緑の林を走る。
林といっても、奥行き数メートルで単一の、それもやたら同一の太さの木々が道路を縁取っている程度だ。
漫然と車窓から表に目向けていると、目に入る風景に何か違和感を覚えた。因は、その林には下草が少しも生えていないことだった。配色が違うのである。木々の根元は砂色の土であり、透けて見えるその向こうも砂色だけだ。
見ると、一本一本の木々に細い導線が巻きついている。導管の先は木々の根元に差し込まれている。水は点滴のように個々の木々に一滴の無駄もないよう供給しているのだ。その水は数時間前に出発したエルサレムの地から引かれている。ここは水の恵みの薄い乾いた大地なのだ。

すぐにバスは死海に突き当たり、湖岸に沿って南下する。道の死海側には高さ数メートルの金網が延々と設けられていて、役割は対岸のヨルダンからゲリラや仕事を求めるヨルダン人がボートで、時には泳いで越境するのを防ぐためだという。

ケーブルカーでマサダ砦にのぼり四方を見渡す。一方に豊かに水をたたえた死海が静かによこたわり一見穏やかな風景といえる。しかしその塩分は海水の3%に比べ30%もある。目や喉の粘膜に触れると苦痛をもたらし、湖水に浸された肌は、専用に製造発売されているクリームのお世話にならなければならない。水面にプカプカ浮かぶ平和な風景は無料ではない。
この湖は生物の生存を許さない文字どおりの死海なのである。

マサダ砦の周りには、ローマ軍がマサダ砦に立てこもる反乱軍千人を皆殺しにすべく設け、2年間駐留した陣地の跡が、周りの土くれと見分けがつかないほど崩壊した形を晒している。死海側を除く他の3方の地表は、一草木も見当たらない岩山の埃色がどこまでも支配している。

マサダ砦は紀元前2世紀にヘロデ大王が、なんと離宮として築いたものだという。築いたといっても、400メートルほどの独立した巌山を削りあげたものであり、いわば巌山の一本彫りである。ふもとから頂上に向かい階段が延々と刻まれ、途中に展望のためのテラスもある。
山頂が大王の居住区で、小さな部屋や風呂の跡が、床に残る壁で仕切られているが、山の頂のこと、所詮全体的広がりは多寡が知れている。それなのに居住区の縁、その外側すべては絶壁だ。そこにめぐらせた防壁は、まさに生と死の結界を成しているかのようだ。大王はこんな緊張感漂う空間に美女をはべらしくつろげたのだろうか?

荒涼とした岩山にまぎれ死の海を望んで屹立する巌の離宮、その頂上から臨む風景は、例えば風が吹き荒れ小石が舞うような日には空間までも埃色が跳梁し、それは鬼哭啾啾という古語こそ似合いそうな、なんとも殺伐とした光景であろうと私には思える。しかし、これがユダヤ人の心象・原風景なのかと感心したりするのだ。
(字数制限があるのでつづく)
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