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変見自在

投稿者: hendazo04 投稿日時: 2008/08/02 12:56 投稿番号: [161 / 402]
週刊新潮   08   8・7号   [変見自在]   高山正之

タイトル   「日本人なら」
「日本が始めて外交らしい外交をしたのはマリア・ルス号事件だろうか。
明治5年は新橋ー横浜間に汽車が走った年だが、その少し前に横浜港にペルーのマリア・ルス号が入る。
補修のための寄航だったが、この船が苦力を運ぶ奴隷船と分かって外務卿副島種臣は苦力二百余人を解放させた。
このころ米国ですら奴隷制は廃止されていたが、それは表向き。カリブや南米では奴隷はまだまだ立派な商品だった。
いわば公然の商売を日本人が糾弾したことに白人たちは面食らった。
ペルーは、日本政府は余計なお節介を焼いたとして賠償を求めた。とうとう国際裁判まで開かれたが、結論はどうしたって[日本が正しい]となってしまう。

日本は当然と思い、なぜペルーが訴えたのか、白人たちがなぜ鼻白んでいるのか理解できなかった。
大体副島に限らず、[日本人は国民性として奴隷制を嫌っていた]と江戸期に来たポルトガルの植物学者ツェンベリが書いている。
彼は上陸してすぐ日本人がオランダ人をひどく嫌っているのに気づく。それは、「オランダ人が奴隷売買をやり、公然と奴隷を過酷に扱うのを心から憎悪していたため」と知る。
彼は[日本人は礼儀正しく勇敢で公正を愛し、悪に容赦ない]と記す。

奴隷については秀吉も怒っている。
彼は九州征討のさなか突然、伴天連追放令を出している。
スペインの宣教師ルイス・フロイスは[秀吉が女を差し出せと命じたら(キリスト教で目覚めた)女たちが拒否した。それで宣教師が急に憎くなって追放を決めた]と本国に説明している。
しかし本当の理由はイエズス会のコエリヨに宛てた文書に明記されている。
秀吉はキリシタンたちが捕虜にした兵士や女を奴隷として売り飛ばしていることが許せなかった。
[海外に連行した日本人を連れ戻せ]それができないなら出ていけと。
博愛を謳うキリスト教徒が奴隷売買を平気でやる。
その偽善が許せない。
フロイスもそれは百も承知だが、そうは書けないから前述のような嘘っぱちで繕ったのだ。

そういう日本人が日清戦争前夜、許せない悪と見たのが、サンフォード・ドールらによるハワイ王朝の乗っ取りだった。
ドールらは米軍艦[ボストン]を呼んで王宮に砲口を向け、リリオカラニ女王を退位させ、ハワイ共和国の樹立を宣言した。
女王はあの[アロハオエ]を作詞作曲したことで知られるが、このクーデターに協力した米外交官は、「米市民の安全のために惨忍で淫乱な女王を退位させた」と打電している。
日本政府は直ちに巡洋艦「浪速」など二隻を派遣し、ホノルル港に入ると「ボストン」をはさんで碇を下して米国の横暴に抗議する姿勢を示した。

「浪速」は翌年もハワイ王朝滅亡の日にホノルルを訪れ、館長東郷平八郎はハワイ共和国樹立一周年の祝砲を求めるドールに「その要を認めず」と拒絶した。
各国の艦船も東郷に倣い「港は王朝の喪に服すように静寂に包まれた」と当時の新聞は伝えた。
勝手の日本の対応にペルーは怒った。今度は米国が怒った。この国も自分が悪さをやっているくせに指摘されると逆上する。
白人国家は第三世界で何をやっても構わなかった。
それをなぜ第三世界の日本から指弾され、米国が恥をかかねばならないのか。

海軍次官のセオドア・ルーズベルトは友人A・マハンに、日本を倒すためにハワイを早く併合しパナマ運河を建設しなくては、と書き送っている。
彼はそれを実行し、ウッドロー・ウィルソンもそれに倣い、以下、歴代大統領は日本を葬るために力を尽くしてきた。
日本人はその国民性ゆえに思わぬ敵を作り、災いを招くこともある。
では半藤一利が言うように、強い相手なら、わが身大事、悪いことも見て見ぬ振りをするか。それとも、わが国民性が招いたのなら、たとえ戦争になっても甘受するか。
まもなく終戦記念日。
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