南京事件に至るまで〜16(南京攻略3
投稿者: kinngyoya301 投稿日時: 2004/08/23 05:57 投稿番号: [5912 / 29399]
南京事件に至るまで〜16(南京攻略3)
大本営の正式命令もないまま、参謀本部の統制に反する形で、中支那方面軍司令部が独断専行で発動した南京侵攻作戦は方面軍の進撃が停滞した場合には、南京攻略に反対である多田参謀次長らに前進停止を命ぜられる可能性があったため、それを回避する、
かつ
進撃を軍中央に追認させるためには南京進撃を成功させ、方面軍の南京攻撃の態勢が可能であった事を戦果で誇示する必要があった。
武藤章参謀副長は疲弊した上海派遣軍を挑発し第10軍と「南京一番乗り」を 競わせるよう、11月26日第16師団参謀長中沢三夫大佐に書簡を送った。
「貴師団は上陸以来天候、地形の不良なる結果、未だ十分に師団の真価を発揮せらるるの機会なく、誠にお気の毒に存じ候、
同じく北支より転用されたる第6師団は武運に恵まれ先般、赫赫たる戦功をたてられたるを思い、ますます、その感を深くし申し候、
派遣軍の無錫付近の戦闘ぶりより見れば常州占領は何時のことやらと、焦心致し候、、、、、(中略)
現在の態勢をもって守備に移るがごときは皇軍の威武を内外に顕揚するゆえんとは断じて考えられず候、
もし、戦況の進展思わしからざるにおいては、中央部より前進停止を命ぜられるるの処あり。
この点もお含み願い上げ候。」(第16師団関係資料)
南京攻略を承認させていない状況のもとで、上海戦で疲弊しきった第16師団を南京進撃へとけしかけたのである。
およそ、近代戦においては、大部隊は前線と後方の兵站部隊(食料、弾薬その他、補給部隊)とで編成され、
戦闘部隊は後方兵站部隊からの食料、軍事物資の補給を受けながら、前進していくものである。
従って、兵站部が補給可能な位置まで接近してから戦闘部隊は前進するのが常識的な作戦である。
ところが中支那方面軍の独断専行で開始された南京攻略戦ではこの作戦常識が無視された。
そのため、中支那方面軍は糧秣(食料、軍馬の飼料)のほとんどを現地で徴発するという「現地調達主義」をとった。
これは「糧食を敵中に求む」「糧食を敵による」という戦法であり、通過地域の住民から食料を奪って食べるということである。
また、軍の上官たちは性的蛮行を「兵の元気をつくるに必要」「「中国女性を征服し、力づくで女をモノにする」という婦女陵辱行為を戦場の役得と黙認する風潮があった。
(国府台陸軍病院附軍医早尾逓雄中尉「戦場における特殊現象と対策」)
南京事件に至るまで〜17(南京波状進軍1)に続く
これは メッセージ 5903 (kinngyoya301 さん)への返信です.
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