従軍慰安婦とは何か
投稿者: lebenkorper 投稿日時: 2004/07/09 19:32 投稿番号: [5445 / 29399]
十五年戦争期に,戦地・占領地で日本軍の監督下に置かれ,軍人・軍属の性交の相手をさせられ
た女性。当時は〈軍慰安所従業婦〉などと呼ばれたが,戦後,千田夏光《従軍慰安婦》などにより,
この用語が普及した。その本質は軍性奴隷である。総数は8万とも20万ともいわれる。日本軍が慰
安婦制度を監督・統制していたのは周知の事実だったが,重大な人権侵害・性犯罪だとする認識が
広まるのは,1991年に韓国人被害者が名乗り出てからである
軍慰安所は1932年初めの第1次上海事変で陸海軍が作り,37年末に日中戦争が長期化してから
は中国各地に,42年初めからは東南アジア・太平洋の日本軍占領地に設置された。設置の動機は
日本軍将兵の強姦防止,性病蔓延防止,将兵への慰安の提供,スパイ防止にあり,そのため軍慰
安所と女性の監督・統制が必要とされた。しかし,強姦事件はなくならず,軍慰安所を介して性病が
蔓延した。
日本人慰安婦は,原則として21歳以上の売春婦に限定され,また本人の同意が必要とされた
(実際には公娼制という事実上の性奴隷制度の犠牲者が転じて軍性奴隷とされた)。朝鮮人・台湾人
の場合は,売春婦以外の女性や未成年者を,軍に選定された業者が人身売買や,就業詐欺により
戦地に連行するケースが多く,一部に拉致もあった。占領地では,中国人・フィリピン人・インド
ネシア人・マレー人・オランダ人など地元住民が徴募された。その徴募は日本軍が直接行う場合も
多く,拉致のケースも少なくなかった。
総じて軍慰安所には,拒否する自由,廃業の自由,外出の自由すらなかったので,本人の意思は
無視され,多くの場合強制的に使役された。日本人以外の女性が数多く犠牲にされた背景には,
日本の植民地・占領地支配の重圧があった。この問題は,女性に対する性暴力,人種差別(民族差別),
貧しい者に対する差別が重なった日本国家による重大な人権侵害であった。また,当時日本が加入
していた婦人・児童の売買禁止に関する国際条約,強制労働に関する条約や当時成立していた慣習
国際法に日本は違反していたと国連人権委員会のクマラスワミ特別報告者や国際法律家委員会・
日本弁護士連合会などから指摘されている。
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平凡社世界大百科事典より
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