判決要旨 中国人強制連行訴訟
投稿者: syoumenkyousi 投稿日時: 2004/04/01 19:27 投稿番号: [4739 / 29399]
▼ 判決要旨
中国人強制連行訴訟
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20040326010039111.asp
中国人強制連行訴訟で新潟地裁が26日、国と企業に賠償を命じた判決の要旨は次の通り。
【国家無答責】
新潟港運(当時)は原告らを一方的に強制労働に従事させており、身体、自由にかかわる権利を侵害したのは明らかだ。
戦前には国家無答責の法理が存在していた。しかし、国への損害賠償請求を否定する考え方自体が現行法下では合理性・正当性を見いだし難い。人間性を無視した公権力の行使で損害が生じた場合まで、日本国憲法や国家賠償法の施行前だというだけで責任を追及できないという解釈・運用は著しく正義・公平に反する。
強制連行や強制労働のような重大な人権侵害があった事案で、裁判所が戦前の法理を適用することは著しく相当性を欠く。少なくとも本件で国家無答責の法理を適用することは許されない。
【強制労働の実態】
食事は一日3食だったが、一食はまんじゅう2個と大根の葉っぱの漬物が出ることがあったという程度で非常に不十分だった。衣料も麻袋と地下足袋を支給しただけ。布団や暖房はなく、入浴もできなかった。訓練や教育もしないまま危険な労働をさせ、現場では日常的に暴力を用いていた。
【安全配慮義務】
中国人労働者の移入・使用は華北労工協会と日本港運業会、日本港運業会と新潟港運との間にそれぞれ使用契約とでもいうべき契約が締結されていた。とすると、新潟港運と原告らとの間に労働契約に似た法律関係があったことになり、新潟港運は信義則上、安全配慮義務を負っていた。
政策として、強制連行、強制労働を実施し、原告らの待遇を是正させることができたのは国だけで、新潟港運に食事、衣料、衛生管理などの義務を果たすように十分に指示し、義務を果たさない場合には自ら是正すべき義務があった。しかし、何の監督、是正をせずに、原告らを人として生きていくことすら困難な状態に置いたのだから、国による安全配慮義務違反は明らかだ。
【消滅時効】
国は終戦直後の1946年に強制連行、強制労働の詳細な調査をして外務省報告書を作成し、全容を把握していたのに官民関係者の戦争責任追及を免れるためにすべて焼却した。しかもその後一貫して、中国人労働者の移入は任意の契約に基づくもので、強制連行の事実はなかったことを繰り返し答弁してきた。
このような態度は、非常に不誠実であるばかりか、実質的に提訴を妨害したものだ。
さらに原告らが長期間、事実上権利行使できない状態にあったことも考慮すれば、国が消滅時効を援用することは、社会的に許容された限界を著しく逸脱する。
【日中共同声明】
「日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」という共同声明の文言上、中国が個人の被害賠償まで放棄したとは直ちにはいえない。また中国国民は戦争被害の補償を受けていない。日本政府の認識にかかわらず、中国国民個人の損害賠償請求権、特に安全配慮義務という債務不履行に基づく請求権まで共同声明で放棄されたとは解されない。
【原告らの損害】
原告らは、被告の安全配慮義務違反で、極めて劣悪な環境下での生活、労働を余儀なくされ、生命・身体の安全、自由などを違法に侵害された。
強制労働の期間や実態、何らの謝罪や補償を受けていないことなどを考慮すれば、精神的苦痛に対する慰謝料は一人当たり800万円が相当だ。
【その他の判断】
(1)ハーグ条約に基づく請求権はない(2)中華民国民法は適用されない(3)国家賠償法に基づく請求については、国による違法な権利侵害はない(4)不法行為に基づく請求については不法行為は成立するが除斥期間の経過で消滅した─という理由でその他の請求は棄却する。
(共同通信社)
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20040326010039111.asp
中国人強制連行訴訟で新潟地裁が26日、国と企業に賠償を命じた判決の要旨は次の通り。
【国家無答責】
新潟港運(当時)は原告らを一方的に強制労働に従事させており、身体、自由にかかわる権利を侵害したのは明らかだ。
戦前には国家無答責の法理が存在していた。しかし、国への損害賠償請求を否定する考え方自体が現行法下では合理性・正当性を見いだし難い。人間性を無視した公権力の行使で損害が生じた場合まで、日本国憲法や国家賠償法の施行前だというだけで責任を追及できないという解釈・運用は著しく正義・公平に反する。
強制連行や強制労働のような重大な人権侵害があった事案で、裁判所が戦前の法理を適用することは著しく相当性を欠く。少なくとも本件で国家無答責の法理を適用することは許されない。
【強制労働の実態】
食事は一日3食だったが、一食はまんじゅう2個と大根の葉っぱの漬物が出ることがあったという程度で非常に不十分だった。衣料も麻袋と地下足袋を支給しただけ。布団や暖房はなく、入浴もできなかった。訓練や教育もしないまま危険な労働をさせ、現場では日常的に暴力を用いていた。
【安全配慮義務】
中国人労働者の移入・使用は華北労工協会と日本港運業会、日本港運業会と新潟港運との間にそれぞれ使用契約とでもいうべき契約が締結されていた。とすると、新潟港運と原告らとの間に労働契約に似た法律関係があったことになり、新潟港運は信義則上、安全配慮義務を負っていた。
政策として、強制連行、強制労働を実施し、原告らの待遇を是正させることができたのは国だけで、新潟港運に食事、衣料、衛生管理などの義務を果たすように十分に指示し、義務を果たさない場合には自ら是正すべき義務があった。しかし、何の監督、是正をせずに、原告らを人として生きていくことすら困難な状態に置いたのだから、国による安全配慮義務違反は明らかだ。
【消滅時効】
国は終戦直後の1946年に強制連行、強制労働の詳細な調査をして外務省報告書を作成し、全容を把握していたのに官民関係者の戦争責任追及を免れるためにすべて焼却した。しかもその後一貫して、中国人労働者の移入は任意の契約に基づくもので、強制連行の事実はなかったことを繰り返し答弁してきた。
このような態度は、非常に不誠実であるばかりか、実質的に提訴を妨害したものだ。
さらに原告らが長期間、事実上権利行使できない状態にあったことも考慮すれば、国が消滅時効を援用することは、社会的に許容された限界を著しく逸脱する。
【日中共同声明】
「日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」という共同声明の文言上、中国が個人の被害賠償まで放棄したとは直ちにはいえない。また中国国民は戦争被害の補償を受けていない。日本政府の認識にかかわらず、中国国民個人の損害賠償請求権、特に安全配慮義務という債務不履行に基づく請求権まで共同声明で放棄されたとは解されない。
【原告らの損害】
原告らは、被告の安全配慮義務違反で、極めて劣悪な環境下での生活、労働を余儀なくされ、生命・身体の安全、自由などを違法に侵害された。
強制労働の期間や実態、何らの謝罪や補償を受けていないことなどを考慮すれば、精神的苦痛に対する慰謝料は一人当たり800万円が相当だ。
【その他の判断】
(1)ハーグ条約に基づく請求権はない(2)中華民国民法は適用されない(3)国家賠償法に基づく請求については、国による違法な権利侵害はない(4)不法行為に基づく請求については不法行為は成立するが除斥期間の経過で消滅した─という理由でその他の請求は棄却する。
(共同通信社)
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