>白髪3千丈 その1
投稿者: kalkakuman 投稿日時: 2004/01/04 22:22 投稿番号: [4213 / 29399]
■3.江沢民の憂鬱■
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h10_2/jog066.html
なぜ、江沢民はこんなに歴史認識にこだわり続けたのか? 帰国
後、中国共産党機関紙・人民日報は今回の訪日が「重要な成果をあ
げた」とする社説を掲載した。[8] これは江沢民の国内向けのアピ
ールであると考えて良い。すなわち、歴史問題で徹底的に日本を叩
き、謝罪のしるしとして経済援助を3900億円もとってきました
よ、と自らの実績をアピールしたいのである。
中国国内の権力闘争は、時には生死をもかけた凄絶なものだ。中
国の外交は、国内の権力闘争の延長に過ぎない、と言われる。抗日
戦や国共内戦での軍歴もなく、またトウ小平のように政治家として
の目立った業績のない江沢民は、党の長老や軍の強硬派に対して、
常に得点をアピールし続けなければならないようだ。自由選挙で国
民から選ばれ、その民意をバックにしている韓国の金大中大統領や、
台湾の李登輝総統とは、基盤からして違うのである。
現在の中国は前任者トウ小平路線の行き詰まりによる危機を迎え
ている。膨大な国営企業の赤字垂れ流し、香港経済の失速、経済発
展から取り残された内陸部の不満、環境破壊と食糧危機、チベッ
ト・新疆での独立闘争等々、まさに内憂外患である。なんとしても
日本の経済援助は続けてもらわねばならない。
しかし、憂鬱なことに、江沢民は何も日本にプラスをもたらすよ
うなカードをもっていない。本来なら、北朝鮮の核・ミサイル開発
に対して圧力をかける、尖閣列島での日本の領海侵犯をやめる、東
南アジア諸国との南シナ海での領海紛争を平和的に終結して、日本
へのエネルギー輸送の安全を保障する、対台湾の軍事攻撃を否定し
て、経済交流を促進する、などというようなプラス・カードを切っ
ていたら、日本としても大歓迎だったであろう。しかし、これらは
いずれも、江沢民の基盤の弱さでは不可能な事である。
目前の危機を打開するには、何としても日本の経済援助は必要で
ある、しかし、プラス・カードは何もない、という江沢民が唯一持
っていたのが、「歴史認識」というマイナス・カードだったのであ
る。
■4.色あせた歴史認識カード■
しかし、このカードも、今回使いすぎで効力を失ったようだ。さ
すがの朝日新聞も、
日本政府内には、「共産党の存立基盤である『抗日』を強調
せざるを得なかったのではないか」という分析もある。[9]
などと、江沢民の異常な態度から距離を置き始めた。あいかわら
ず一部に:
二十一世紀を目前に、日中両国は一致点の極大化に努める一
方、歴史認識を含めた食い違う点の極小化に努めるべきだろう。
[10]
などという主張も残っているが、あいまいな官僚的言い回しに後
退して、一時の「誠意ある謝罪を」というような甲高いトーンは姿
を消した。今回の江沢民来日は、多くの日本国民を従来の「謝罪朝
貢外交」のマインド・コントロールから目覚めさせたという点で、
高く評価すべきものである。
確かに朝日の言うように「歴史認識」の共有化はできる範囲で進
めるべきだ。ただし、それはあくまでも、事実の正確な把握に基づ
かねばならない。たとえば、江沢民が指摘した日中戦争での被害者
3500万人という数字をとりあげてみよう。中国がどういう数字
を使ってきたのか、という点を検証してみると:
・1951〜60年頃、「中国軍民の蒙った生命の損失は1千万以上」
・60年代〜70年代始め 「人民の死傷者1800万(軍人を含め
ず)」
・1985年 これに「中国軍380万余の死傷者」が加わり、
あわせて「死傷者2100万人あまり」
中国人民抗日戦争記念館での掲示も、最近2100万から350
0万に嵩上げされているそうである。中国政府にとって「歴史認
識」とは、厳密な歴史学研究とは何の関係のない「政治的主張」だ
ということはこの点だけで明らかである。[11]
中国の「歴史認識」に同調する事が「正しく」、それに異を唱え
ることは、「歴史の歪曲」であり、「軍国主義の復活だ」というの
は、学問的な議論を封殺する政治的主張に他ならない。江沢民が唯
一持つ「歴史認識カード」すら、この程度のものなのである。
次頁に続く
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h10_2/jog066.html
なぜ、江沢民はこんなに歴史認識にこだわり続けたのか? 帰国
後、中国共産党機関紙・人民日報は今回の訪日が「重要な成果をあ
げた」とする社説を掲載した。[8] これは江沢民の国内向けのアピ
ールであると考えて良い。すなわち、歴史問題で徹底的に日本を叩
き、謝罪のしるしとして経済援助を3900億円もとってきました
よ、と自らの実績をアピールしたいのである。
中国国内の権力闘争は、時には生死をもかけた凄絶なものだ。中
国の外交は、国内の権力闘争の延長に過ぎない、と言われる。抗日
戦や国共内戦での軍歴もなく、またトウ小平のように政治家として
の目立った業績のない江沢民は、党の長老や軍の強硬派に対して、
常に得点をアピールし続けなければならないようだ。自由選挙で国
民から選ばれ、その民意をバックにしている韓国の金大中大統領や、
台湾の李登輝総統とは、基盤からして違うのである。
現在の中国は前任者トウ小平路線の行き詰まりによる危機を迎え
ている。膨大な国営企業の赤字垂れ流し、香港経済の失速、経済発
展から取り残された内陸部の不満、環境破壊と食糧危機、チベッ
ト・新疆での独立闘争等々、まさに内憂外患である。なんとしても
日本の経済援助は続けてもらわねばならない。
しかし、憂鬱なことに、江沢民は何も日本にプラスをもたらすよ
うなカードをもっていない。本来なら、北朝鮮の核・ミサイル開発
に対して圧力をかける、尖閣列島での日本の領海侵犯をやめる、東
南アジア諸国との南シナ海での領海紛争を平和的に終結して、日本
へのエネルギー輸送の安全を保障する、対台湾の軍事攻撃を否定し
て、経済交流を促進する、などというようなプラス・カードを切っ
ていたら、日本としても大歓迎だったであろう。しかし、これらは
いずれも、江沢民の基盤の弱さでは不可能な事である。
目前の危機を打開するには、何としても日本の経済援助は必要で
ある、しかし、プラス・カードは何もない、という江沢民が唯一持
っていたのが、「歴史認識」というマイナス・カードだったのであ
る。
■4.色あせた歴史認識カード■
しかし、このカードも、今回使いすぎで効力を失ったようだ。さ
すがの朝日新聞も、
日本政府内には、「共産党の存立基盤である『抗日』を強調
せざるを得なかったのではないか」という分析もある。[9]
などと、江沢民の異常な態度から距離を置き始めた。あいかわら
ず一部に:
二十一世紀を目前に、日中両国は一致点の極大化に努める一
方、歴史認識を含めた食い違う点の極小化に努めるべきだろう。
[10]
などという主張も残っているが、あいまいな官僚的言い回しに後
退して、一時の「誠意ある謝罪を」というような甲高いトーンは姿
を消した。今回の江沢民来日は、多くの日本国民を従来の「謝罪朝
貢外交」のマインド・コントロールから目覚めさせたという点で、
高く評価すべきものである。
確かに朝日の言うように「歴史認識」の共有化はできる範囲で進
めるべきだ。ただし、それはあくまでも、事実の正確な把握に基づ
かねばならない。たとえば、江沢民が指摘した日中戦争での被害者
3500万人という数字をとりあげてみよう。中国がどういう数字
を使ってきたのか、という点を検証してみると:
・1951〜60年頃、「中国軍民の蒙った生命の損失は1千万以上」
・60年代〜70年代始め 「人民の死傷者1800万(軍人を含め
ず)」
・1985年 これに「中国軍380万余の死傷者」が加わり、
あわせて「死傷者2100万人あまり」
中国人民抗日戦争記念館での掲示も、最近2100万から350
0万に嵩上げされているそうである。中国政府にとって「歴史認
識」とは、厳密な歴史学研究とは何の関係のない「政治的主張」だ
ということはこの点だけで明らかである。[11]
中国の「歴史認識」に同調する事が「正しく」、それに異を唱え
ることは、「歴史の歪曲」であり、「軍国主義の復活だ」というの
は、学問的な議論を封殺する政治的主張に他ならない。江沢民が唯
一持つ「歴史認識カード」すら、この程度のものなのである。
次頁に続く
これは メッセージ 4211 (ata2004ata さん)への返信です.