ヒトラーとナチス―――是は是①
投稿者: steffi_10121976 投稿日時: 2011/08/01 01:28 投稿番号: [25925 / 29399]
●>ヒットラーの政策の中で是とする論調とは、具体的に、どのような事例を示しているのでしょうか。ご教授頂ければ、幸いです。
“ご教授”させていただくのは簡単なのですけれども、私が元のレスでわざわざ「日本のウェブサイトでもある程度ご覧になれます」と申しあげているのですから、まずはひととおりご自分の目で“具体的事例”をお調べになってからご意見をおっしゃってはいかがですか?
とは言っても、いつもとんちんかんな唐平さんにそこまで要求するのは心苦しいので、“公式の文書”かどうかは別として、私の認識している内容の一部を以下のとおり、簡単にご案内申しあげます。
【1】公共事業の推進による失業の大幅解消と急速な景気回復
おっしゃるとおり、アウトバーンの建設は今なおドイツ国民に多大な恩恵を与え続けているヒトラー最大の“正の遺産”と言えるでしょう。
けれども重要なのは、総延長2万キロ近い高速道路網を整備したということそのものよりも、この事業を通じて失業者数を劇的に減少させ、当時疲弊しきっていたドイツの工業生産力を短期間のうちに飛躍的に拡大させたという点です。
これこそヒトラーが経済政策の分野で成し遂げた最初の輝かしい功績として、特筆大書されるべきものです。
彼はこの大規模国家プロジェクトの推進にあたり、次のような施策を講じました。
①総額約20億マルクという莫大な予算を、
適切な時期に、短期集中的につぎ込んだ
こと。
②その財源の大半を国債に依存したにも拘
らず、計量経済学上の計算に基づく緻密
な発行額設定によって、インフレを巧み
に防止したこと。
③建設費の半分近くを労働者の賃金に充当
することによって、雇用と消費意欲の創
出を図ったこと。
もっとも②については、直接的には当時の経済相であり、中央銀行総裁でもあったヒャルマール・シャハトの功に帰すべきでしょうけれども、シャハトのインフレ・ファイターとしての力量を見抜き、ナチス党員でなかったにも拘らず、政府の要職に据えたヒトラーの人材起用の確かさは評価されて然るべきでしょう。
またナチス政権はこの間、労働者階級を対象に多種多様かつ大幅な減税を行なっており、庶民の消費を刺激することによって景気を底辺から拡大させ、結果的に税収の増加をもたらしています。
これら一連の政策の結果、1932年(ナチス政権誕生の前年)に560万人近かったドイツの失業者数は、わずか5年間で約43万人と桁外れに減少し、それに伴って工業総生産も世界恐慌発生時(1929年)に比べて、30パーセント近くも拡大しました(東京大学社会科学研究所編『ナチス経済とニューディール』ほか)。
イギリスの経済学者、ジョン・メイナード・ケインズがその『一般理論』において、不況下における財政出動の有効性を説く2年も前に、ヒトラーはまさにそのケインズ理論を地で行くような政策を大胆に実行して、大きな成果を収めていたわけです。
ケインズ本人が、この件に関するヒトラーの判断を「健全にして有効」と高く評価したのも当然と言えるでしょう。
(つづく)
“ご教授”させていただくのは簡単なのですけれども、私が元のレスでわざわざ「日本のウェブサイトでもある程度ご覧になれます」と申しあげているのですから、まずはひととおりご自分の目で“具体的事例”をお調べになってからご意見をおっしゃってはいかがですか?
とは言っても、いつもとんちんかんな唐平さんにそこまで要求するのは心苦しいので、“公式の文書”かどうかは別として、私の認識している内容の一部を以下のとおり、簡単にご案内申しあげます。
【1】公共事業の推進による失業の大幅解消と急速な景気回復
おっしゃるとおり、アウトバーンの建設は今なおドイツ国民に多大な恩恵を与え続けているヒトラー最大の“正の遺産”と言えるでしょう。
けれども重要なのは、総延長2万キロ近い高速道路網を整備したということそのものよりも、この事業を通じて失業者数を劇的に減少させ、当時疲弊しきっていたドイツの工業生産力を短期間のうちに飛躍的に拡大させたという点です。
これこそヒトラーが経済政策の分野で成し遂げた最初の輝かしい功績として、特筆大書されるべきものです。
彼はこの大規模国家プロジェクトの推進にあたり、次のような施策を講じました。
①総額約20億マルクという莫大な予算を、
適切な時期に、短期集中的につぎ込んだ
こと。
②その財源の大半を国債に依存したにも拘
らず、計量経済学上の計算に基づく緻密
な発行額設定によって、インフレを巧み
に防止したこと。
③建設費の半分近くを労働者の賃金に充当
することによって、雇用と消費意欲の創
出を図ったこと。
もっとも②については、直接的には当時の経済相であり、中央銀行総裁でもあったヒャルマール・シャハトの功に帰すべきでしょうけれども、シャハトのインフレ・ファイターとしての力量を見抜き、ナチス党員でなかったにも拘らず、政府の要職に据えたヒトラーの人材起用の確かさは評価されて然るべきでしょう。
またナチス政権はこの間、労働者階級を対象に多種多様かつ大幅な減税を行なっており、庶民の消費を刺激することによって景気を底辺から拡大させ、結果的に税収の増加をもたらしています。
これら一連の政策の結果、1932年(ナチス政権誕生の前年)に560万人近かったドイツの失業者数は、わずか5年間で約43万人と桁外れに減少し、それに伴って工業総生産も世界恐慌発生時(1929年)に比べて、30パーセント近くも拡大しました(東京大学社会科学研究所編『ナチス経済とニューディール』ほか)。
イギリスの経済学者、ジョン・メイナード・ケインズがその『一般理論』において、不況下における財政出動の有効性を説く2年も前に、ヒトラーはまさにそのケインズ理論を地で行くような政策を大胆に実行して、大きな成果を収めていたわけです。
ケインズ本人が、この件に関するヒトラーの判断を「健全にして有効」と高く評価したのも当然と言えるでしょう。
(つづく)
これは メッセージ 25900 (fukagawatohei さん)への返信です.