1945年6月9日 本土決戦に臨む3
投稿者: yominokuni56 投稿日時: 2006/10/17 06:35 投稿番号: [12750 / 29399]
今や苛烈なる戰局の現段階に於て我が國内の事情は、或は今後食糧も必ずしも十分とは參らず、又交通運輸も圓滑を缺く虞なしとせず、更に軍需生産も困難の度を増しませう、併しながら此の際國民全體が愈々鬪魂を振起して、各々其の職任に必死の努力を傾注するに於きましては、是等の難關をも克服し、以て戰爭完遂の目的を達成し得るものと確信する次第であります。
斯くして私の率直に感じまする所、我々としては今一段の努力であります、敵国の國内情勢の動向を推しましても、又國際情勢の機微を察しまするに、我々としては唯此の際飽くまでも戰ひ拔くことが、戰勝への最も手近な方法であると云ふことを痛感せざるを得ないのであります、私は此の信念に基きまして大命を拜し、内閣を組織致した次第であります、眞に容易ならぬ事態ではありますが、全國民諸君の協力を得て、此の信念の下に、御奉公の誠を竭したいと存じて居るのであります、今般臨時議會の召集を奏請し、各般の法案を提出して諸君の御審議を仰がんとする所以も一に茲に存するのであります。
尚ほ政府は別に今般地方總監府を設置致しまして、戰時下に於ける應機適切なる行政の實施を可能ならしむる爲め、國内態勢の整備確立を圖り、更に又國民義勇隊を結成し、之を中軸として生産及び防衞の一體的強化を圖ると共に、事態急迫の場合に處し、國防上萬全の施策を講ぜんとするものでありまして、今次義勇兵役法案を提出致しましたのも此の趣旨に依るのであります、又行政の刷新を圖る爲め、官吏登用の途を擴げまして、野に遺賢なきを期し、信賞必罰以て官紀の振粛を期して居るのであります、幸ひにして法案成立の暁には、是等諸施策と相侯つて、之を活用して決戰段階に直面せる今日の戰局に處し、速かに採るべきは採り、捨つべきは捨て、舊來の陋習に忸まず、勇 斷事に當り、以て本土決戰態勢の整備に遺憾なきを期したいと存ずる次第であります。
これは メッセージ 12749 (yominokuni56 さん)への返信です.
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