痛恨の元日本人軍医の証言を聞く 下
投稿者: syoumenkyousi 投稿日時: 2006/09/01 11:17 投稿番号: [12597 / 29399]
③
「体験の告白」
湯浅氏は、敗戦の後も中国に残留し中国の国民党軍に参加し、捕虜、戦犯として抑
留された期間に反省し、自らの行った行為を「残虐な戦争犯罪」として認識するよう
になりました。
実は北支に渡った多くの軍人が生体解剖や虐殺、強姦、略奪、暴行等に関与してい
たにもかかわらず、ほとんど誰もが喋っていないという事実があります。罪を恥じた
り、恐れたりして口にしないのかと思われますが、意外にもほとんどが忘れて思い出
さない、それが侵略戦争の特徴であると彼は言います。それは、幼児の頃から教育や
強制によりアジア蔑視の観念を植えつけられ、「戦争は正しい」、「天皇の行う戦争
は聖戦であり、必ず勝利する」と洗脳されてきており、そのため犯した罪を罪と感ぜ
ず、命令だから止むを得ないものとして犯したため記憶に残らない、と言っていま
す。
湯浅氏は、その後捕らえられ河北省永年の捕虜収容所で2年間の捕虜生活を送る中
で、罪の告白を求められて初めて自らの犯した生体解剖の罪を思い出したのです。そ
れと中国側の寛大な態度や政治教育もまた、罪のない中国人を惨殺したわが身を反省
することができた要因でもあることを告白しています。当時彼らに対して中国側は、
「君らも好きで中国を侵略した者はいないだろう。みな政府の命令により駆り出され
たのだ。君らも被害者だ。しかし、中国人民は多大の被害を受けたのだ。自分の犯し
た事実を正直に告白すれば許されるだろう」と諭したのでした。
5 湯浅氏は休憩を挟んで1時間以上にわたる講演のあとも、会場からの質問に答え
て再び自らの体験を時間を惜しんで語ってくれました。そして最後に、残った人たち
一人一人から湯浅氏の講演の感想を話してもらい3時間半にわたる講演と討論集会を
終えました。
6 湯浅氏の属する「中国帰還者連絡会」(中帰連)は、戦犯として抑留され、その
後帰還し戦争の歴史を風化させず、侵略戦争の道を許さず、日中の友好、世界平和を
実現することを目的としている会です。
湯浅氏の体験は、生体解剖が軍医として決して特別の行為ではなかったことを示し
ています。それも日本では決して行わない人でも、ひとたび戦地に赴けば率先して
行ってしまうということを示しています。最初は恐る恐るではあっても、やがて自ら
の行為に疑問すら抱くことなく、残虐な生体解剖に突き進んでいったことが語られた
のです。
私たちは戦争体験者の少なくなる中で、このような証言を決して風化させずに、戦
争を賛美し、美化する今日の風潮にはっきりと反対し続ける運動を継続していきたい
と思っています。湯浅氏の講演はまさにそのような私たちを勇気付けるものであった
ことを報告します。
参考資料
1 吉開奈津子、湯浅謙 消せない記憶-日本軍の生体解剖の記録 日中出版社
1981
2 湯浅謙 15年戦争に軍医として関わった体験 15年戦争と日本の医学医療研究会
会誌 2002
3 中帰連 http://www.ne.jp/asahi/tyuukiren/web-site/index.htm
尚、本講演の内容は後日小冊子にする予定です。
湯浅氏は、敗戦の後も中国に残留し中国の国民党軍に参加し、捕虜、戦犯として抑
留された期間に反省し、自らの行った行為を「残虐な戦争犯罪」として認識するよう
になりました。
実は北支に渡った多くの軍人が生体解剖や虐殺、強姦、略奪、暴行等に関与してい
たにもかかわらず、ほとんど誰もが喋っていないという事実があります。罪を恥じた
り、恐れたりして口にしないのかと思われますが、意外にもほとんどが忘れて思い出
さない、それが侵略戦争の特徴であると彼は言います。それは、幼児の頃から教育や
強制によりアジア蔑視の観念を植えつけられ、「戦争は正しい」、「天皇の行う戦争
は聖戦であり、必ず勝利する」と洗脳されてきており、そのため犯した罪を罪と感ぜ
ず、命令だから止むを得ないものとして犯したため記憶に残らない、と言っていま
す。
湯浅氏は、その後捕らえられ河北省永年の捕虜収容所で2年間の捕虜生活を送る中
で、罪の告白を求められて初めて自らの犯した生体解剖の罪を思い出したのです。そ
れと中国側の寛大な態度や政治教育もまた、罪のない中国人を惨殺したわが身を反省
することができた要因でもあることを告白しています。当時彼らに対して中国側は、
「君らも好きで中国を侵略した者はいないだろう。みな政府の命令により駆り出され
たのだ。君らも被害者だ。しかし、中国人民は多大の被害を受けたのだ。自分の犯し
た事実を正直に告白すれば許されるだろう」と諭したのでした。
5 湯浅氏は休憩を挟んで1時間以上にわたる講演のあとも、会場からの質問に答え
て再び自らの体験を時間を惜しんで語ってくれました。そして最後に、残った人たち
一人一人から湯浅氏の講演の感想を話してもらい3時間半にわたる講演と討論集会を
終えました。
6 湯浅氏の属する「中国帰還者連絡会」(中帰連)は、戦犯として抑留され、その
後帰還し戦争の歴史を風化させず、侵略戦争の道を許さず、日中の友好、世界平和を
実現することを目的としている会です。
湯浅氏の体験は、生体解剖が軍医として決して特別の行為ではなかったことを示し
ています。それも日本では決して行わない人でも、ひとたび戦地に赴けば率先して
行ってしまうということを示しています。最初は恐る恐るではあっても、やがて自ら
の行為に疑問すら抱くことなく、残虐な生体解剖に突き進んでいったことが語られた
のです。
私たちは戦争体験者の少なくなる中で、このような証言を決して風化させずに、戦
争を賛美し、美化する今日の風潮にはっきりと反対し続ける運動を継続していきたい
と思っています。湯浅氏の講演はまさにそのような私たちを勇気付けるものであった
ことを報告します。
参考資料
1 吉開奈津子、湯浅謙 消せない記憶-日本軍の生体解剖の記録 日中出版社
1981
2 湯浅謙 15年戦争に軍医として関わった体験 15年戦争と日本の医学医療研究会
会誌 2002
3 中帰連 http://www.ne.jp/asahi/tyuukiren/web-site/index.htm
尚、本講演の内容は後日小冊子にする予定です。
これは メッセージ 12595 (syoumenkyousi さん)への返信です.