誤った歴史の独り歩きが心配だ
投稿者: koudousuru009 投稿日時: 2007/08/02 00:38 投稿番号: [20315 / 41162]
慰安婦決議
誤った歴史の独り歩きが心配だ(8月1日付・読売社説)
明らかな事実誤認に基づく決議である。決議に法的拘束力はないが、そのまま見過ごすことは出来ない。
米下院本会議は、いわゆる従軍慰安婦問題について、日本政府に対して公式な謝罪を求める決議を採択した。
決議は、旧日本軍が、アジア各地の若い女性たちを慰安婦として「強制的に性的奴隷化」したと非難している。
当然のことながら、日米同盟は、日本の国益上、きわめて重要な意味を持つ。日米両国は、軍事的、経済的に緊密な関係にあるだけでなく、民主主義、人権といった価値観も共有している。
しかし、事実誤認には、はっきりと反論しなければならない。誤った「歴史」が独り歩きを始めれば、日米関係の将来に禍根を残しかねない。
慰安婦問題では、1990年代初め、戦時勤労動員だった「女子挺身(ていしん)隊」が日本政府による“慰安婦狩り”制度だったとして、一部の新聞が全く事実に反する情報を振りまいた経緯がある。
さらに93年に発表された河野官房長官談話には、官憲によって慰安婦が「強制連行」されたかのような記述があり、国内外に誤解を広めた。
だが、慰安婦の強制連行を裏付ける資料は、存在しなかった。日本政府も、そのことは繰り返し明言している。
他方で日本国内にも、全体として「強制性」があったとする主張もある。しかも、「強制性」の具体的内容の説明をしないまま、米議会の決議を当然視するような論調を展開している。
決議は、「慰安婦制度は20世紀最大の人身売買の一つ」としている。
そうした“慰安”施設は、旧日本軍に特有のものではなかった。戦後、米占領軍は、日本の“慰安”施設を利用した。朝鮮戦争当時、韓国軍もその種の施設を持っていたことが、今日では明らかにされている。
第2次大戦中、ドイツ軍にも“慰安”施設があり、占領された地域の女性が組織的・強制的に徴集された。
なぜ、日本だけが非難決議の対象とされるのだろうか。
決議の背景には、提案者のマイケル・ホンダ民主党議員を全面的に支援する中国系の反日団体の活発な動きがあった。ドイツについては同様の運動団体がないせいだろう。もちろん、米軍の“道義的”責任を追及する団体はない。
民主党優位の米議会では、今回のような決議が今後再び採択されかねない。日本の外交当局は、米側の誤解を解く努力が、まだまだ足りない。
(2007年8月1日1時23分 読売新聞)
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