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イザベラ・バード

投稿者: nikochandaiou2008 投稿日時: 2007/10/13 11:48 投稿番号: [71538 / 230347]
「朝鮮紀行」   イザベラ・バード著、一八九四年   時岡敬子訳   講談社学術文庫
抜粋一
城内ソウルを描写するのは勘弁していただきたいところである。北京を見るまで私はソウルこそこの世で一番不潔な町だと思っていたし、紹興(シャオシン)へ行くまではソウルの悪臭こそこの世で一番ひどいにおいだと考えていたのであるから!都会であり首都であるにしては、そのお粗末さは実に形容しがたい。礼節上二階建ての家は建てられず、従って推定二五万人の住民は主に迷路のような横町の「地べた」で暮らしている。路地の多くは荷物を積んだ牛どうしがすれちがえず、荷牛と人間ならかろうじてすれちがえる程度の幅しかなく、おまけにその幅は家々からでた個体および液体の汚物を受ける穴か溝で狭められている。悪臭ふんぷんのその穴や溝の横に好んで集まるのが、土埃にまみれた半裸の子供たち、疥癬持ちでかすみ目の大きな犬で、犬は汚物の中で転げ回ったり、ひなたでまばたきしたりしている。

抜粋二   
ある意味でソウルは朝鮮そのものである。土壁のあばら家や軒の深い茶色の屋根、汚物をたたえて緑色にぬめり悪臭を放つどぶのある、ソウルのみすぼらしい路地の一つをとっても、地方のどんな町や村にもある通りの典型だといえる。地方に特産物は乏しい。ソウルの「小物を詰め合わせた」商店は、地方のどんな町にもある店を代表している。

抜粋三  
とはいえ、ソウルには芸術品は全くなく、古代の遺物はわずかしかないし、公園もなければ、コドゥンというまれな例外を除いて、見るべき催し物も劇場もない。他の都会ならある魅力がソウルにはことごとく欠けている。古い都ではあるものの、旧跡も図書館も文献もなく、宗教にはおよそ無関心だったため寺院もないし、いまだに迷信が影響力をふるっているため墓地もない!清国と同じように孔子廟とその教えを記した碑があるのは別にして、ソウルには公認の寺院がひとつもなく、また僧侶が城内に入れば死刑に処せられかねなかったので、結果として清国や日本のどんなみすぼらしい町にでもある、堂々とした宗教建築物の与える迫力がここにはない。

抜粋四
南山の斜面には簡素で地味な白い木造の日本公使館があり、その下には茶屋、劇場をはじめ日本人の福利に不可欠な様々な施設を備えた、人口ほぼ五〇〇〇人の日本人居留区がある。ここでは朝鮮的なものとはきわめて対照的に、あくまで清潔で几帳面で慎ましい商店街や家々が見られる。女は顔を隠していないし、着物に下駄履きの人々は日本と同じように自由に動き回っている。ここではまた下っ端の兵士や憲兵、それにスマートな帯剣の将校も見られる。将校は一定間隔で警備を交代するが、朝鮮では反日感情が根強いためこのような警戒が必要で、日本公使館員が戦いをまじえつつ海まで逃げざるを得なかったことが二度あった。私が初めてソウルを訪れた当時、日本公使を務めていたのは、白い頬ひげをたらした大島圭介氏で、ソウルご自慢の小さな社交界によく姿を見せていた。他愛もない話をしていた初老の公使には、その数ヶ月後に見せた荒々しい気迫をうかがわせるようなところはなにもなかった。日本人居留区にはまた日本の銀行と郵便局があり、どちらも経営は順調そのものであった。
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