転載(1)
国、企業側は全面的に争う姿勢
札幌地裁で「中国人強制連行北海道訴訟」初弁論(北海道新聞)
第二次大戦中に日本へ強制連行され、道内の炭鉱などで過酷な労働を強いられたとして、中国人の元労働者三十三人(うち五人は既に死亡)が、国と企業を相手取り謝罪広告の掲載と総額六億六千万円(一人当たり二千万円)の損害賠償を求めた「中国人強制連行北海道訴訟」の第一回口頭弁論が七日午前、札幌地裁(小林正明裁判長)で開かれた。被告の国、企業側はいずれも請求棄却を求める答弁書を提出し、全面的に争う姿勢を示した。戦後補償を問う裁判は、道内では初めて。
原告は、趙宗仁さん(69)=北京市海淀区=ら、六十七―八十六歳の男性二十八人と死亡した五人の遺族。被告は国と、三井鉱山、住友石炭鉱業、熊谷組、新日本製鉄(いずれも本社・東京)、地崎工業(同・札幌市中央区)の五社。
訴えによると、原告の元労働者三十三人は、一九四四年四月から翌四五年一月にかけて日本へ強制連行され、終戦の同八月まで、道内各地の炭鉱、水銀鉱山、土木工事現場などで働かされた。各事業所では、逃亡を防ぐため監視が置かれ、一日十数時間にも及ぶ長時間労働を強いられ、食料も極めて貧弱だった。日本で働くという労働契約はなく、賃金も支払われなかった。
原告側は、強制連行と強制労働は、企業側の強い要請を受けた政府の閣議決定に基づいて実施され、侵略戦争遂行のために行われた戦争犯罪で違法、と指摘。その上で、1)国の行為は占領地住民の私権尊重を明記したハーグ条約(日本は一一年に批准)などの国際法や中国の国内法に違反する2)企業には安全配慮義務違反などがあった―として損害賠償を支払う責任がある、としている。
これに対して、国側は、強制連行の事実関係については一切触れず、「国際法違反を根拠としたり、中国民法に基づく請求はいずれも失当」と、法律論のみで請求棄却を求めた。企業側は「五十年以上経過しており、損害賠償請求権は既に消滅している」(住友石炭鉱業)、「中国政府は日中共同声明で賠償請求権を放棄した」(熊谷組)などと反論した。
この日の法廷では、原告の一人、趙さんが意見陳述を行い、「私たちを人間として見ず、牛馬のように働かせた強制連行と強制労働は、一生かけても忘れられない、つらい経験。日本政府と企業が謝罪し、精神的、肉体的な損害に対し賠償することを強く要求します」と述べた。
[北海道新聞 1999年12月7日]
これは メッセージ 9224 (weizhenli さん)への返信です.
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