>>>かわいそうなjptmd2004
投稿者: soresoretet 投稿日時: 2004/12/09 22:28 投稿番号: [40495 / 196466]
産経」04/05/18正論
中国は南沙の人工島改造を忘れたか 沖ノ鳥島めぐる身勝手な言い分
杏林大学教授・平松茂雄
わが国最南端の領土である沖ノ鳥島周辺の排他的経済水域で、中国の海洋調査船が今年に入ってからわが国の調査停止の要求を無視して頻繁に活動している。
わが国政府は先般北京で中国政府と協議したが、中国政府は沖ノ鳥島について、日本の領土であることを認めているものの、国連海洋法条約が規定する「島」ではなく、排他的経済水域を設定できない「岩」であるとの認識を示したばかりか、「日本側と見解の相違がある水域」として、尖閣諸島と並んで沖ノ鳥島をあげた。
沖ノ鳥島は満潮時に海面下に没してしまいそうな小さな二つの岩からなっている。
波の浸食作用で年々岩が削られ、このまま推移すると海面下に没してしまい、わが国の領土でなくなってしまう。
小さな岩とはいえ、沖ノ鳥島を中心に半径二〇〇カイリの円を描くと、その面積は約四〇万平方キロメートルで、ほぼ日本の陸地総面積に等しい。
そしてこの島の海底にはコバルト、マンガンなどの希少金属が埋蔵されているとみられている。
小さな島とはいえ貴重な領土である。そこで岩が崩れないようにするために、日本政府は「排他的経済水域における人工島、設備および構築物は島の地位を有しない」との海洋法条約の規定に基づき、三百億円を投じて岩の周りに波消しブロックを作った。
わが国は国際法の枠組みの中で可能な領土の保全策を講じたのである。
それに対して中国は「人間が居住または独自の経済生活を維持することのできない岩は排他的経済水域や大陸棚を有しない」との海洋法条約の規定を援用して、沖ノ鳥島周辺海域を日本の排他的経済水域と認めず、従って同島周辺海域での調査活動に際して日本政府の許可を得る必要はないとの立場に立っている。
なぜ中国から数千キロメートルも離れた海域の小さな島にこだわるのか。
それは昨年七月二十一日の本欄で筆者が論じたように、中国は台湾に対する軍事統一の際、米国海軍空母機動部隊が台湾周辺海域に展開するのを阻止するために、わが国の太平洋海域に潜水艦を展開し、あるいは機雷を敷設することを意図して、数年前からそのための海洋調査に着手していることがあげられる。
他方わが国はこの海域の大陸棚を拡張するための海洋調査を実施している。
そこでは沖ノ鳥島は重要な位置を占めている。中国は太平洋に進出することを意図しており、いずれ米国および日本と同じこの海域で、軍事訓練・演習を実施することになる。
それを前提にしての準備であろう。
中国はかつてわが国が行った沖ノ鳥島工事を高く評価したことがあった。
八八年三月十一日付『解放軍報』は沖ノ鳥島の工事に関する記事を掲載し、巨額の資金を投じて岩礁を保持する方法は過去には考えもつかないことだったが、
(1)科学技術の進歩が人類の海洋に対する認識を深めた
(2)世界人口の急激な増加、工業の迅速な発展、物資の消耗の増大により、陸地資源、エネルギーが激減した−ことを理由に、「優れた試みである」と評価した。
当時中国は南沙諸島のベトナムに近い海域の六カ所の岩礁に、海洋観測所と称して鉄パイプとアンペラ筵(むしろ)を材料とした高床式の掘っ立て小屋を建設し、数年後には軍艦島のような永久施設を建設、さらにそのうちの一カ所を人工島に改造した。
上記論文は中国が南沙諸島で実施していた人工施設の建設および人工島改造に関する中国の立場を正当化したものであった。
だがベトナムの報道によると、それらの岩礁は「満潮時には海中に一−二メートル没してしまう」岩だったが、中国は国際法を無視して、それらを人工島に改造したり人工構築物を設置したりして、南沙諸島支配のための戦略的拠点を確保した。
中国はこのことを忘れてしまったのか、それとも自国の主張を押し通すためには都合よく忘れてしまうのか。
だがそれよりもわが国政府はこの事実を知って協議しているのか。
本稿で書いたことを筆者は当時『国防』という雑誌に掲載した論文の中で言及し、この論文は九三年に出版した『中国の海洋戦略』という著書に収録した。
この十数年来筆者は折に触れて、中国の海洋進出の実態を分析し、『続中国の海洋戦略』『中国の戦略的海洋進出』にまとめてきた。
この数年間は本欄でも何回も取り上げてきた。
だが残念ながら日本政府やマスコミがそれらに関心を示した形跡はほとんどない。
少しでも読んでいただければ、何か役に立ったはずである。
中国は南沙の人工島改造を忘れたか 沖ノ鳥島めぐる身勝手な言い分
杏林大学教授・平松茂雄
わが国最南端の領土である沖ノ鳥島周辺の排他的経済水域で、中国の海洋調査船が今年に入ってからわが国の調査停止の要求を無視して頻繁に活動している。
わが国政府は先般北京で中国政府と協議したが、中国政府は沖ノ鳥島について、日本の領土であることを認めているものの、国連海洋法条約が規定する「島」ではなく、排他的経済水域を設定できない「岩」であるとの認識を示したばかりか、「日本側と見解の相違がある水域」として、尖閣諸島と並んで沖ノ鳥島をあげた。
沖ノ鳥島は満潮時に海面下に没してしまいそうな小さな二つの岩からなっている。
波の浸食作用で年々岩が削られ、このまま推移すると海面下に没してしまい、わが国の領土でなくなってしまう。
小さな岩とはいえ、沖ノ鳥島を中心に半径二〇〇カイリの円を描くと、その面積は約四〇万平方キロメートルで、ほぼ日本の陸地総面積に等しい。
そしてこの島の海底にはコバルト、マンガンなどの希少金属が埋蔵されているとみられている。
小さな島とはいえ貴重な領土である。そこで岩が崩れないようにするために、日本政府は「排他的経済水域における人工島、設備および構築物は島の地位を有しない」との海洋法条約の規定に基づき、三百億円を投じて岩の周りに波消しブロックを作った。
わが国は国際法の枠組みの中で可能な領土の保全策を講じたのである。
それに対して中国は「人間が居住または独自の経済生活を維持することのできない岩は排他的経済水域や大陸棚を有しない」との海洋法条約の規定を援用して、沖ノ鳥島周辺海域を日本の排他的経済水域と認めず、従って同島周辺海域での調査活動に際して日本政府の許可を得る必要はないとの立場に立っている。
なぜ中国から数千キロメートルも離れた海域の小さな島にこだわるのか。
それは昨年七月二十一日の本欄で筆者が論じたように、中国は台湾に対する軍事統一の際、米国海軍空母機動部隊が台湾周辺海域に展開するのを阻止するために、わが国の太平洋海域に潜水艦を展開し、あるいは機雷を敷設することを意図して、数年前からそのための海洋調査に着手していることがあげられる。
他方わが国はこの海域の大陸棚を拡張するための海洋調査を実施している。
そこでは沖ノ鳥島は重要な位置を占めている。中国は太平洋に進出することを意図しており、いずれ米国および日本と同じこの海域で、軍事訓練・演習を実施することになる。
それを前提にしての準備であろう。
中国はかつてわが国が行った沖ノ鳥島工事を高く評価したことがあった。
八八年三月十一日付『解放軍報』は沖ノ鳥島の工事に関する記事を掲載し、巨額の資金を投じて岩礁を保持する方法は過去には考えもつかないことだったが、
(1)科学技術の進歩が人類の海洋に対する認識を深めた
(2)世界人口の急激な増加、工業の迅速な発展、物資の消耗の増大により、陸地資源、エネルギーが激減した−ことを理由に、「優れた試みである」と評価した。
当時中国は南沙諸島のベトナムに近い海域の六カ所の岩礁に、海洋観測所と称して鉄パイプとアンペラ筵(むしろ)を材料とした高床式の掘っ立て小屋を建設し、数年後には軍艦島のような永久施設を建設、さらにそのうちの一カ所を人工島に改造した。
上記論文は中国が南沙諸島で実施していた人工施設の建設および人工島改造に関する中国の立場を正当化したものであった。
だがベトナムの報道によると、それらの岩礁は「満潮時には海中に一−二メートル没してしまう」岩だったが、中国は国際法を無視して、それらを人工島に改造したり人工構築物を設置したりして、南沙諸島支配のための戦略的拠点を確保した。
中国はこのことを忘れてしまったのか、それとも自国の主張を押し通すためには都合よく忘れてしまうのか。
だがそれよりもわが国政府はこの事実を知って協議しているのか。
本稿で書いたことを筆者は当時『国防』という雑誌に掲載した論文の中で言及し、この論文は九三年に出版した『中国の海洋戦略』という著書に収録した。
この十数年来筆者は折に触れて、中国の海洋進出の実態を分析し、『続中国の海洋戦略』『中国の戦略的海洋進出』にまとめてきた。
この数年間は本欄でも何回も取り上げてきた。
だが残念ながら日本政府やマスコミがそれらに関心を示した形跡はほとんどない。
少しでも読んでいただければ、何か役に立ったはずである。
これは メッセージ 40485 (jptmd2004 さん)への返信です.
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