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雀が空から落ちるとき

投稿者: stik_inakuma 投稿日時: 2001/08/19 08:21 投稿番号: [19868 / 196466]
JASPER BECKERのHUNGRY GHOSTの書評です。書評の要約をするのも、あまり気がきいているとはいえないので、まずこの書評から分かる限りでのベッカーの本の紹介をしておきます。

1958年から1962年のGREAT LEAP FORWARDの時代に、中国で3000万人の餓死者が出た。(現在の日本の4分の1の人口です!!)。内外にその真相があまり知られていない、この飢饉の状況を生存者の証言をもとに書いたのがこの本のようです。作者ベッカーはthe South China Morning Postの北京支局長。

この4年間天候が悪かったわけでもなく、国庫には穀物が満杯であり、ソ連・香港には食料輸出さえしていたというのに起きたこの「3年間の自然災害」(政府の発表)はどうして起きたのか。

著者は毛沢東が引き起こした人災だと考えます。めちゃくちゃな工業・農業政策。ソ連や国内からの助言に耳を傾けず、自分を神のごとくに考え、自己の面子のことしか考えなかったこの強烈な個性の持ち主が引き起こしたものだというのです。

DEN XIAOPINGやLIU SHAOQIの実務派が、国庫の食料を放出することで、飢饉は収まりますが、権力闘争は激化。数年後の文化大革命へとつながります。

近年毛沢東の側近によって書かれた本が出版されて素顔が明らかになって来つつある毛沢東。一方で以前として多数の中国人から慕われているのも事実。ベッカーは真相が明らかになれば、歴史は彼をONE OF HISTORY'S DEADLIEST BLUNDERERSと痛烈に批判しています。

それにしても、引用されている数々のエピソードがショッキングです。

餓死したのが3000万人ですから当然ですが、人間の皮膚をはがすのに発揮される知識。雀を村中総出で鍋釜をたたきながら追いかけ、雀が疲れはて死んだまま落ちてこさせ、その結果昆虫がはびこり作物の収穫が落ちるという状況。ちなみに titleの When the Sparrows Fell はここから来ています。
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