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靖国神社は、日本の伝統などではない

投稿者: Mishi_Mishi_01 投稿日時: 2001/07/30 22:55 投稿番号: [19121 / 196466]
  小泉首相の公式参拝を支持している日本人の多くが、錯覚していることがある。
  それは靖国神社が、『古くから日本に伝わる重要な信仰・宗教施設なのだ』、と思い込んでいるという点だ。

  言うまでも無いが、これは間違い。

  靖国神社は、日本古来の伝統などではない。明治時代以降に、時の政府が急ごしらえで作り上げた“国策宗教”だ。
(※靖国神社という社(やしろ)自体は、御稲荷さんの程度のこじんまりとした存在として江戸時代から既に存在していたが、人情沙汰や喧嘩などで死んだ人の霊を慰める(穢れを祓う)民間信仰にすぎないものだった・このあたりは大江志乃夫氏の著書『徴兵制』岩波新書 :に、たいへん詳しく書かれているので、ぜひ一読をお勧めする)

  であるから、それ以前の武士や防人達は、自分が死んで靖国神社に奉られる事など、想像したことも無かっただろう。

  つまり、元寇に立ち向かった鎌倉幕府の御家人達も、豊臣秀吉の朝鮮征伐にしたがった戦国武将達も、靖国神社なんて名前は聞いたことも無かったし、もちろんそれがどこにあるかも知らなかった(というか、鎌倉時代や安土桃山時代には、靖国神社なんて、そのかけらも無かったんじゃないか?)。


  だから、小泉首相が靖国神社参拝に固執することは、『外圧に屈さずに、日本の伝統文化を護る』事などでは、決してない。

  外圧といえば……、

  幕末、尊皇攘夷を叫んでいた勤皇の志士達は、“鎖国”という制度が天地開闢以来の日本の古法だと思い込んでいた訳だが、実際には徳川幕府の三代目家光の時代に出された制度であって、たかだか200年程度の“伝統”でしかなかった。

  鎖国・攘夷こそが日本の伝統と信じて戦った志士達は、ようやく打ち立てた自分達の明治政府が、いきなり『開国』の方針を発表した事で、目を回してしまう。
  つまり、歴史的に見ればある意味で、勤皇の志士というのは“無知で滑稽”な存在だったというわけだ。

  首相の公式参拝を支持する日本人の心情は、攘夷に固執する幕末の志士にも似た頑迷さが感じられる。

  たかだか70年そこそこの歴史しかない靖国神社など、今の日本人にとって、“何が何でも”守り抜かねばならない伝統ではない。
  いったい、あんな危険な戦争遂行システムにこの時期、光を当ててどうしようというのか。

  首相の公式参拝を支持する日本人は、いま一度歴史を学び直して、靖国神社がどんな存在だったかを考え直してみるべきだろう。
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