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靖国神社という、“危険なシステム”

投稿者: Mishi_Mishi_01 投稿日時: 2001/07/30 22:54 投稿番号: [19120 / 196466]
  中国、韓国ほどではなくとも、第二次大戦で日本の侵略を受けたアジア諸国では、日本の再軍備に対する根強い警戒感があります。
  これは、日本で暮らしている方には気づきにくい事ですが、だからといって無視してしまえるようなものではありませんし、無視すべきものでもありません。

  冷戦も(一応は)終りを遂げたという現在、憲法で戦力の保持を禁止している筈の国が、アジア第1の海軍とアジア第1の空軍を持っているという“狙い”はいったい、那辺にあるのか?   この質問に、明確に答えられる日本人が、いったい何人いるでしょうか。

  そこへもって来て今度は、3軍自衛隊のトップである首相が、靖国神社へ公式参拝するという。

  これに周辺諸国が不信感を増大させるのは、全く当然の事です。



  言うまでも無く靖国神社は、第二次大戦中、単なる一宗教団体などでは決してありませんでした。日本人の青年を、安心して戦場に出征させるためのシステムとして存在し、当時の戦争指導者たちもまさにそれを期待して、靖国神社を利用していたのです。

  どこの国の人間でも、愛する家族を残して戦争に行くのは嫌なものです。ましてや自分が戦死する事など、なんとしてでも避けたいに決まっています。

  ところが日本の為政者達は、『戦場で死ねば、神となって靖国神社に祭られる』というフィクションを作ることによって、国民を洗脳しました。
『戦争で死ぬことは、名誉な事なのだ』と信じる社会を作ることで、日本軍は無限に兵員を供給できるシステムを作ることに成功したのです。

  実際、日本軍の兵士は戦場で勇敢に戦いました。これは中国側の記録でも、アメリカやソ連軍の記録でも確認が出来ます。

  それも当然、何せ“死ぬことを恐れない”のですから。

  今と違って、貧乏だった当時の日本にとって、靖国神社ほど安上がりで効果的な“軍備”はありませんでした。毎年毎年、山のように戦死者が出ても、靖国神社に神として祭られる事で、残された遺族達が不満を募らせる事はありません。遺族年金も、雀の涙程度の額で済みます。

  国内で反戦運動が巻き起こる心配も、全く無し。そんな運動をしようとすれば、(本来は犠牲者である筈の)遺族達が率先して、運動を叩き潰してくれます。『戦争に反対するなんて、靖国の英霊に申し訳が立たないだろう!』、と。

  逆に、日本の侵略を受けている国の人々にとって、靖国神社ほどハタ迷惑なシステムはありません。

  靖国神社というシステムが機能している限り、日本軍は兵士達に最高の勇敢さを要求することが出来ました。そして遂には、世界に例を見ない『神風攻撃』という無謀な、狂いじみた戦術さえ採用するにいたります。
(※戦死すれば、靖国神社で神になれる、という日本人の信仰が無かったら、神風特攻隊の悲劇は、ある程度防ぎ得たのかもしれません。)

  そして今、呆れた事に靖国神社は、日本が侵略戦争を繰返していた頃と、全く同じシステムとして存在しています。当時と違う事は、あの頃ほど露骨には国家の庇護を受けていない、というだけ。

  そこへ今度また、首相が参拝するという。この事の意味は、かつて日本の侵略を受けた国々にとって、極めて明白でしょう。

  このトピックで、首相の公式参拝を支持している日本人の書き込みを見ても、『国のために命を捧げた戦士を祀ってほしい』などと、昔と変わらないメンタリティが伺われます。

  戦争で死ぬことを“尊いこと”、“英雄的なこと”、“名誉なこと”というように美化して考える日本人がいる限り、日本に対するアジアの人々の懸念が薄れることはないでしょう。
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