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心苦しかったこと

投稿者: nihao_aq_jp 投稿日時: 2007/02/26 02:30 投稿番号: [132251 / 196466]
私が初めて中国を訪れたのは、1980年(79だったかも?)。
中国旅行が始まったばかりの頃だった。
まだ、個人旅行はなく、観光を目的として団体ビザを申請していた。
訪問できる都市も限られていた。

私は貧乏だったから自分で旅費を出すなどは考えられず、時に旅行社の添乗員、時に訪中団の通訳兼雑用係りみたいな形で参加していた。
お金をいただいて中国旅行・・イッヒャ〜、私にとってはアリガタヤ、アリガタヤのお仕事で、その全てが貴重な体験だった。

当時、中国は改革開放が始まったばかりで、とにかく外貨が欲しかったのだろう。外国からの旅行客は「外賓(わいびん)」と呼ばれて、とても大切にもてなされていた。
日本のお客様たちは本当にお金持ちで、万札を惜しみなく兌換券に換金し、一般中国人から見れば目が眩(くら)むようなお値段でも平然として買物していた。

観光は外国人旅行客が最優先。例えば、参観も見物も入口の所で列に並ぶなどと云うことはなかった。
それは外国人旅行客の1つの特権のようなもので、事実、そうとでもしなければ限られた時間内に観光スポットを全部観て回ることはできなかっただろう。

だが、他の人はどうだか知らないが、私などは時にそれが恐縮で、恐縮で、苦痛に感じることが多かった。

今でも忘れない。
あの年、桂林を訪れて観光した時、川くだりの山水の風景も素晴らしかったけれど、あそこには鍾乳洞があって、これまた1つの観光スポットだった。

我々の一団が訪れた時、鍾乳洞の入口には大勢の中国人観光客が列を成して並んでいた。
我々は、入口に並んでいる中国人の列を尻目しりめ)にして、当然の如く、そそくさと鍾乳洞に入ってゆく。
中国人観光客の皆さんの視線が、ジーッと我々のその姿を見つめている。
私などは、気が弱いからだろうか、何やら恐縮で、申し訳ないようで、心苦しくて仕方なかった。
そんな時、私は日本人の一団の一番後尾にいて、帽子を脱ぎ、中国人観光客の列に向かって深々と、深々と頭を下げ、一礼していた。

私の一礼、多分、誰も気がつかなかったかも知れないが、その意味は「ごめんね、ありがとうね」の心だった。
鍾乳洞の中に入ってみると、奥は暗闇で人の気配もない。我々が進むと、係りの服務員がパチンとスイッチをいれて蛍光灯が点灯する。
外には、あんなに大勢の人が並んでいるのに、鍾乳洞の中はガラガラ。

確かに、鍾乳洞の中が大混雑では自然洞窟の趣(おもむき)は消えるだろう。
だが、列に並ぶ中国人観光客の、あの視線を思い出すにつけて、私は今でも心苦しく思うのだ。
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