対米全面テロ

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サパティスタのこと

投稿者: pyu_pyu_kitakaze 投稿日時: 2004/08/10 18:41 投稿番号: [171264 / 177456]
(抜き書き)
〜だが、同時に、20世紀後半から21世紀初頭の時代を生きてきた私たちは、その武装闘争によって実現された「革命」や「民族解放闘争」の行く末(現在的到達点)を見てしまった人間でもある。革命的ロマンティシズムは汚辱にまみれ、「革命」は「粛清・殺し合い・抑圧」と同義語になりはて、旧い権力に代わって、新たな権力を生んだ。

ソ連は、遂に、74年間の試行錯誤の果てに無惨に自滅した。「民族解放」は、多くの場合、民衆を疎外したまま、新たな特権層を生み出した。幻滅が広がり、やはり人間の世の中は、なるようにしかならないのだという諦念が、ひたひたと人びとの心に忍び寄る。果てしない、現状肯定の気分に、この社会は満ちている。


世界を満たす、そんな気分も利用しながら、アフガニスタンやイラクにおける米軍主導の一方的な殺戮行為は続けられている。

これに対してイラクで展開されている武装行動が、米日両政府やマスメディアが言うような「テロ行為」ではなく、「レジスタンス」と正しく呼ばれるべき性格のものだということは明らかだとしても、私たちは、その武装抵抗を続けている人びと・集団が、どのような考えに基づいて行動しているのかを、よく知らない。


組織不信論者の私が言うのもおかしいが、かつてなら、民族解放戦線なり革命軍なりが発するコミュニケが、軍事作戦に伴ってつねに存在した。

誰よりもその社会に生きる人びとに、作戦がもつ意義を説明した。外部世界にいる者にとっても、そのメッセージを解読しさえすれば、闘争の意味は伝わった。現イラクの「レジスタンス」からは、その声がほとんど伝わってはこない。

稀に、ビンラーディンやアルカイダを名乗っての声明や録音テープがメディアには流れるが、真偽のほどはわからない。仮にその声明が本当のものだと考えても、「宗教戦争」を誘発するような言説には、私は共感ひとつ持つことができない。それはブッシュの言動に見合い、その意味で両者は「持ちつ持たれつ」の関係なのだ。


米軍の占領支配に対する抵抗のたたかいが必然だとしても、そのたたかいの戦術が、多数のイラク民衆の命をも巻き込みながら展開されており、闘争の先に何を目指しているのかが伝わってこないことは、悲しいことだ。

民衆の犠牲を避けるために最大限の配慮をはらわない形で展開される闘争が「勝利」した後に、美しい「解放」の夢が実現するとは思えない。


こんなことを考えていると、武装闘争によって公然と登場しながら、いち早く「武装」に頼ることなく「政治闘争」への切り替えを図ったメキシコ・サパティスタ民族解放軍の思想と行動の意味が、いっそう鮮明になる。イラクの現在の状況とメキシコのそれとが同一化できるものではないことは、弁えている。

イラクの「レジスタンス」を批判するために、対照的なメキシコの例をひくというのでもない。大事なことを考える契機にできればよいのだ。

状況20〜21
「先住民族との出会い」3題   太田昌国
http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/index.html
____________________

(参考資料)
メキシコを動かした先住民の闘い   2001年4月2日
田中   宇
http://tanakanews.com/b0402mexico.htm


サパティスタの大転回 - 武力闘争から社会認知へと
モーリス・ナジュマン(Maurice Najman)   ジャーナリスト、パリ在住
訳・斎藤かぐみ
Le Monde diplomatique
http://www.diplo.jp/articles97/mexique.html
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