対米全面テロ

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EUとユーロの成功・・・

投稿者: yumeneko2000 投稿日時: 2003/05/18 08:28 投稿番号: [156950 / 177456]
4月16日、ギリシャのアテネでEUが25カ国に拡大する調印式を行なった。

EUの単一市場は、2004年五月には現在の15カ国から25カ国に増え、

人口は8000万人増えて4億5000万人になる。

アメリカの2倍、日本のほぼ4倍、GDPでもアメリカと完全に肩を並べる。

ブッシュ大統領を戦争に追い込んだ理由の1つが、勢いに乗るEUの

ユーロであったことは国際石油業界では周知の事実だったらしい。

発端はサダム・フセイン大統領が「石油代金はユーロでしか受け取らない」

と言い出したことに始まる。(2000年10月)

イラクはクウェート侵攻で経済制裁を受けていたが、1996年から食料など

人道物資の購入のために石油輸出が許され、日量200万バレルも輸出していた。

イラクの石油輸出を管理している国連安全保障理事会はフセイン大統領の要請

を認めて、2000年11月以降、代金はフランスの銀行BNPパリバの

ニューヨーク支店にユーロで振り込まれることになった。

しかも2001年の「9.11」テロの結果、サウジアラビアでは反米感情が

高まってアメリカ製品の不買運動までが起きるようになった。

アメリカの中東政策の基本は石油資源の眠るアラビア半島の確保だったが、

これでは先行きの石油エネルギーの安全保障は保証できず、サウジやイラン中心の

OPEC(石油輸出機構)もユーロ決済に切り替えかねない。そんなことになれば産油国

の外貨準備までがユーロになって、ドルは暴落だ。

ブッシュ政権はアフガン戦争がほぼ片付いた2002年9月、先制攻撃と一国主義を

盛り込んだ「ブッシュ・ドクトリン」を発表して、イラクのフセイン政権打倒に

動き出した。その頃にはユーロはもうドルだけでなく、アメリカ経済そのものを土台から揺るがしていた。

手負いの超大国アメリカには反戦の国際世論など聞く耳はなく、

イギリス軍を従えてバグダッドに兵を進めた。

イラクには可採年数で世界最長131年という原油埋蔵量がある。

イラクの油田を確保すれば、ユーロのために傷ついたドルの威信も回復できる。

それはアメリカ経済を立て直すことにもつながるという計算だった。

<Voice6月号より>

  横山三四郎(国際政治学者)
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