三首脳会談:国連に最後通告とは横暴だ
投稿者: ryuuyuuressi 投稿日時: 2003/03/18 10:37 投稿番号: [153832 / 177456]
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2003/03/20030318s01.htm
三首脳会談/国連に最後通告とは横暴だ
ブッシュ米大統領、ブレア英首相、アスナール・スペイン首相の三首脳が、国連安全保障理事会で進行中の対イラク武力行使容認に関する修正決議案協議を17日で打ち切ることで合意した。
フランスなどの反対で決議案採択の見込みがなくなったため、イラクに対してだけでなく安保理にまで最後通告を突きつけた形だ。週末にも米英がイラク攻撃に踏み切る布石だという。
何という強引で一方的な手法だろうか。英国とスペインを伴っているとはいえ、米国の主張だけが正しいという単独行動主義の典型だ。
米国はテロの脅威に対する予防を理由に、イラクの武装解除とフセイン政権打倒を掲げ、先制攻撃論を実行しようというのだ。
査察継続を強く求めるフランスはじめ多くの国々や世界の世論は、武力行使ではなく平和的解決を求めている。そのため国連査察団の枠組みで査察を強化し、イラクの武装解除へと封じ込める対案を示している。
武力行使か査察継続か。安保理の内外で今、多数派はどちらだろうか。大半の国の政府や世論はブッシュ政権の政策に疑問を抱いている。それを無視して三首脳が最後通告に踏み切るとは説得力を欠く行為であり、横暴だ。
このままイラク攻撃に突入した場合、世界の枠組みや国際政治に与える影響は計り知れないものがあろう。
米国の単独行動主義が国連の機能を上回ることになり、国連の存在意義は損なわれるだろう。国際法上疑問が多いブッシュドクトリンの先制攻撃論が、世界の紛争に適用される先例となろう。
外交的解決を否定する力の論理で未来は開けるのだろうか。今後のテロ対策は軍事力による封じ込めばかりが突出するのだろうか。圧政からの解放や民主化も武力制圧に頼るしかないのか。
軍事力ばかりがまかり通る中で、テロの背景にある貧困や格差への絶望感、反シオニズムや反米、対話交渉への不信感などを外交による話し合いで解決することが今後可能なのだろうか。
イスラエルとパレスチナが暴力の応酬を繰り返している中東情勢と同じように、イラク攻撃をきっかけに暴力の報復合戦が世界へ広がる危険性はないのだろうか。
三首脳会談では「パレスチナとイスラエルが平和共存する中東和平プロセスを後押しすることで合意した」との声明をも発表した。今なぜ中東和平プロセスかと、唐突な感じをまぬがれない。
ブッシュ政権は中東和平への仲介を口にしながらも、実際にはイスラエルのシャロン政権と歩調を合わせてきたからだ。テロ制圧と治安を理由にした武力侵攻を放任、アラファト議長との交渉を否定して、中東和平プロセスは崩壊状態に置かれてきた。
イラク攻撃突入を目前にした段階で中東和平を持ち出したのは、イラク攻撃が中東にテロ激化や混乱をもたらすのを懸念したためだろう。
残念ながら、その危険性は大きいといわねばなるまい。
2003年03月17日月曜日
【河北新報:社説】
三首脳会談/国連に最後通告とは横暴だ
ブッシュ米大統領、ブレア英首相、アスナール・スペイン首相の三首脳が、国連安全保障理事会で進行中の対イラク武力行使容認に関する修正決議案協議を17日で打ち切ることで合意した。
フランスなどの反対で決議案採択の見込みがなくなったため、イラクに対してだけでなく安保理にまで最後通告を突きつけた形だ。週末にも米英がイラク攻撃に踏み切る布石だという。
何という強引で一方的な手法だろうか。英国とスペインを伴っているとはいえ、米国の主張だけが正しいという単独行動主義の典型だ。
米国はテロの脅威に対する予防を理由に、イラクの武装解除とフセイン政権打倒を掲げ、先制攻撃論を実行しようというのだ。
査察継続を強く求めるフランスはじめ多くの国々や世界の世論は、武力行使ではなく平和的解決を求めている。そのため国連査察団の枠組みで査察を強化し、イラクの武装解除へと封じ込める対案を示している。
武力行使か査察継続か。安保理の内外で今、多数派はどちらだろうか。大半の国の政府や世論はブッシュ政権の政策に疑問を抱いている。それを無視して三首脳が最後通告に踏み切るとは説得力を欠く行為であり、横暴だ。
このままイラク攻撃に突入した場合、世界の枠組みや国際政治に与える影響は計り知れないものがあろう。
米国の単独行動主義が国連の機能を上回ることになり、国連の存在意義は損なわれるだろう。国際法上疑問が多いブッシュドクトリンの先制攻撃論が、世界の紛争に適用される先例となろう。
外交的解決を否定する力の論理で未来は開けるのだろうか。今後のテロ対策は軍事力による封じ込めばかりが突出するのだろうか。圧政からの解放や民主化も武力制圧に頼るしかないのか。
軍事力ばかりがまかり通る中で、テロの背景にある貧困や格差への絶望感、反シオニズムや反米、対話交渉への不信感などを外交による話し合いで解決することが今後可能なのだろうか。
イスラエルとパレスチナが暴力の応酬を繰り返している中東情勢と同じように、イラク攻撃をきっかけに暴力の報復合戦が世界へ広がる危険性はないのだろうか。
三首脳会談では「パレスチナとイスラエルが平和共存する中東和平プロセスを後押しすることで合意した」との声明をも発表した。今なぜ中東和平プロセスかと、唐突な感じをまぬがれない。
ブッシュ政権は中東和平への仲介を口にしながらも、実際にはイスラエルのシャロン政権と歩調を合わせてきたからだ。テロ制圧と治安を理由にした武力侵攻を放任、アラファト議長との交渉を否定して、中東和平プロセスは崩壊状態に置かれてきた。
イラク攻撃突入を目前にした段階で中東和平を持ち出したのは、イラク攻撃が中東にテロ激化や混乱をもたらすのを懸念したためだろう。
残念ながら、その危険性は大きいといわねばなるまい。
2003年03月17日月曜日
【河北新報:社説】
これは メッセージ 153820 (ryuuyuuressi さん)への返信です.
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