対米全面テロ

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池澤夏樹氏のコラム(1)

投稿者: katakurichan2 投稿日時: 2003/02/21 22:23 投稿番号: [152849 / 177456]
池澤夏樹氏のコラムを転載します。

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  新世紀へようこそ   095


  日本の停滞、日本の迷い   2


  日本の停滞、日本の迷い、について再び考えます。

  イラク攻撃に関して、今の日本は分裂しています。国
民の大半は戦争に反対。しかし政府はブッシュ政権によ
るイラク攻撃を支持する姿勢を変えません。

  更に川口外相は、アメリカ支持をためらっているメキ
シコなどの安保理非常任理事国を説得すると言っていま
す。これは単にアメリカ支持を表明することを超えるも
の、大量殺人への荷担を教唆煽動する行為です。

  『イラクの小さな橋を渡って』の視点に立てばそうい
うことになります。

  これまでは武力行使を支持するか否かについて国内で
は「まだ言えない、言わないのが国益」と後出しジャン
ケン主義でいたのに、他の国に賛成しなさいと言ってま
わるのは矛盾でしょう。

  小泉政権はもちろん武力行使に賛成、大賛成と言いた
い。しかし国民の8割は戦争に反対。その国民を説得す
る論理はない。だから国内ではまだ決めないと言いなが
ら外ではあからさまに支持を表明する。

  大きなメディアも分裂しています。新聞は正面にはブ
ッシュ=小泉政権寄りの官製報道を掲げながら、コラム
や署名記事では反戦の思いを語っています。

  それに対して、ヨーロッパ諸国は政府もメディアもそ
れぞれの戦略に立った上で、はっきりと意思表示をして
います。

  ドイツのフィッシャー外相は「ドイツの国民は圧倒的
に戦争に反対である。戦争回避の道が残されている以上、
私は国民を戦争に向けて説得することはできない」と言
いました。これが民主主義というものでしょう。

  フランスのドビルパン外相は14日の安保理で「戦争
と占領と蛮行を体験した古い国」の代表として「我々の
責任と名誉にかけて、平和的な武装解除を優先すべきだ」
と述べました。会場にいた各国の外交官が(通常は禁止
されているにもかかわらず)一斉に拍手したそうです。

  それに対して、日本政府のふるまいはアメリカ追従と
いうに尽きます。

  政府はアメリカの対イラク政策をそのまま追認するだ
けでなく、米軍の指揮下に入って戦争を遂行することを
前提に軍艦を派遣しました。

  去年の12月に海上自衛隊のイージス艦「きりしま」
がほとんど何の議論もないうちにインド洋に向かいまし
た。あれが分かれ目だったという気がします。

  イージス艦は、名前が奇妙だからわかりにくいけれど、
輸送ではなく戦闘に従事する艦です。事実上政府はアフ
ガニスタンの時からまた一歩大きく踏み出したわけです。

  日本のこの方針転換は決して国ぜんたいの熟慮の結果
ではありません。政府からは何の説明もなく、従って議
論も一切なかった。メディアはほとんど報道しなかった。

  政府首脳には自分たちがどういう道を選んだか、わか
っていないのかもしれない。

  そう考えないと、今の首相や外相の発する言葉の矛盾
は説明できません。

−−−
(2)に続きます
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