対米全面テロ

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核軍縮:米ロ核削減努力の顛末(2)

投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2003/02/19 11:30 投稿番号: [152693 / 177456]
●逼迫するロシア財政

番組によると、ロシアの国防費は現在米国の国防費の40分の1に満たないということでした。旧ソ連時代に比べてみても国防費は年々削減の一途を辿っていて、ロシアの国防費は2002年の段階では米国の3,000億ドルに対しわずか80億ドルでした。そのような中でこれまでの戦力を維持できるわけもなく、ロシアのプーチン大統領は積極的に軍縮に向けて米国に働きかけていたそうです。ロシアにとって、それがなによりの国益となるからというのが、プーチンの国民に対する主張でした。

現実問題として、ただでさえ経済状態が芳しくない雇用市場にリストラ軍人の群れを生じさせるのはあまり得策とはいえません。しかし軍縮によって人件費削減を実践して政府支出を減らすことで、逼迫している財政を少しでも和らげることが、その他の行政面での有効な予算運用にもつながり、ひいては国民もその恩恵を享受できるというメリットのほうがはるかに大きい。モスクワ条約締結により廃止構想が持ち上がった戦略ミサイル軍についても、40年前の装備・施設を継続してい使っているということでほとんど機能しているとはいえず、兵士たちには仕事もなく人手も余っている状態でしたから、積極的に軍縮に打って出ることでリストラを敢行し、人件費を削減することはきわめて現実的な選択だったと言えるのです。

●ロシア戦略ミサイル軍の実情

番組では、戦略ミサイル軍に所属する兵士たちや士官の生活事情にまで密着しました。軍官舎では、夫婦揃っての3〜4世帯が一つの部屋を共有していました。プライバシーはまったくなく、兵士たちの家族は「ただ一緒にいられるだけで嬉しい」と共同生活の感想を述べていましたが、当の兵士たちは、国が約束する5年後の住宅保証にすがって毎日を頑張っていると本音を漏らしていました。このような事情の中で、兵士たちの士気が維持されるわけがありません。

番組の冒頭で、NHK取材班はカルタリー基地への潜入だけでなく、地下サイロそして実際の発射室まで取材を許されました。地下50メートルにあるという迷路のように入り組んだ地下施設も一挙公開されました。私ははじめ、「この基地はもう廃止されるのか?」と目を疑いながら衝撃映像に見入ってしまいました。ミサイル軍基地は核保有国の最重要機密であると、番組自身が言っていました。なのに、ここまですべてを見せて本当にいいのか。私はNHKという西側メディアに対し全面的な協力を惜しまなかった戦略ミサイル軍の謙虚で誠実な姿勢に、かつての超大国の面影すら見ることができませんでした。兵士たちのおざなりな演技(?)に、ロシア軍としての誇りなど微塵も感じられませんでした。ロシア軍の士気はここまで落ちてしまったのです。

さすがに発射室の発射目標スクリーンだけは別の映像に変えられていましたが、番組で放映されたのはこうした施設の静止画像だけではありませんでした。ロシア側はなんと実際の発射訓練の模様まで見せてくれたのです。しかもビデオ録画ではなく、その場で実演してみせて、これにミサイル軍の最高司令官までが登場するのです。私はあっけにとられてしまいました。さらに、基地内でその最高司令官の演説の模様も紹介されたのですが、これが実に切迫していて軍の財政難を赤裸々に兵士たちに対して訴えかけるのです。

これが40年間ロシア国防の頂点にあった栄光あるロシアミサイル戦略軍の実情でした。背に腹は変えられない。階級のプライドなど捨てる。もうそこまで切迫していました。そして、基地の財政難はそのまま周辺産業の財政難にも繋がりました。軍が苦しければ軍需産業も当然苦しいのです。
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訳/文責:   etranger3_01(連絡/詳細は上記の投稿者名からどうぞ)
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