対米全面テロ

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『夜を駆ける』 解釈(前編)

投稿者: yamaokikayoko 投稿日時: 2002/11/25 10:49 投稿番号: [150318 / 177456]
投稿者: UNAGI_NANGI_DANGI 2002/11/25 2:10



―――研がない強がり   嘘で塗りかためた部屋
抜け出して見上げた夜空―――

研がないナイフは錆ついてしまって切れにくくなる。
かつての『ナイフ』という作品では、死にゆく君に、ごついハンティングナイフを贈るという場面があった。
草野作品にとっては“ナイフ”は強さの象徴。
ここでは「研がない」のだから「錆ついた強さ」、よって「強がり」になるのだろう。
錆ついたナイフとは、あのとき君に贈ったナイフのようにごつく、切れ味の鋭いナイフではなく、
まるでそれは肩に力をいっぱい入れて強がるスピッツ、偽者を本物と信じようとあえぐスピッツのようにも思える。
『ナイフ』という作品を生んだスピッツとは対照的に、嘘で塗りかためたスピッツ。
偽者の愛を描かざるを得ない状況をいっているのか、
何らかの商業的外部要因をいっているのか。

そんな状況に入り込んでしまった時には
・・・埃も塵もない澄んだ夜空を見上げて何を想うのだろう・・・。

―――よじれた金網を   いつものように飛び越えて
硬い舗道を駆けていく―――

この金網は日常の自分と君のいる場所との境目。
金網とよぶからには、通常は出入りできない隔たり物なのだが、
意識の中では何度も行き来しているがゆえに、よじれてしまっていて、
それどころか足型までついたりしている。
そんな金網を想像する。

―――似てない僕らは   細い糸でつながっている
よくある赤いやつじゃなく―――

赤い糸は、いわゆる二人が結婚という形で結ばれるといった
運命的なものを象徴するが、赤い糸はいつ切れるかわからない。
そういう糸ではなく、細いけど、確実につながりあってる、
それは決して切れることのない糸。

―――落ち合った場所は   大きな木も騒めき   やんで
二人の呼吸の音だけが浸みていく―――

喧騒から抜け出して、君と落ち合う静寂に至る瞬間には、
大きな力がはたらくかのよう。その力は、非日常と日常をつなげる愛の力ほかならない。
例えば『ロビンソン』の「大きな力」「宇宙の風」といったものによって大きな木が騒めく。
やがてその風の静まりとともに二人が混ざりあい、魂が溶け合い一つになっていく。

―――君と遊ぶ   誰もいない市街地
  目と目が合うたび笑う―――


ここ最近、草野作品にあまりみられなかった、互いに子供でいられるよな
無邪気で心の通いあう暖かい関係が描かれている。
どちらが上でも下でもない、大義も名分も要らない関係。
(『ロビンソン』での「同じセリフ 同じ時 思わず口にするような」を思い出させる関係)。
誰もいない市街地、生死を越えた概念上の街。
そこには、『隼』にあったような苦悩も思い込みも存在しない。
この「君」は、間違いなく「普遍愛の君」。
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