対米全面テロ

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化学賞・研究者(JMMより)

投稿者: yoursong319 投稿日時: 2002/10/12 12:51 投稿番号: [148628 / 177456]
その全く同じ日に化学賞の受賞を受けて行われた、島津製作所での田中耕一氏の記者
会見は、TVで見る限りプリンストンとはずいぶんとおもむきが違いました。ただた
だ受賞という事実に驚く田中氏、そして個人であることよりも会社という運命共同体
の一員として、考えられない栄誉が個人名で降ってきたことへ狼狽するばかりの田中
氏、その狼狽をまるで計算したかのように追いかけるメディア、何の準備もないまま
に平気で取材をさせる会社・・・全く別の世界と言って良いでしょう。

事前にノミネートの情報が全く流れていなかったことからして、今回の受賞にはある
種の政治的意図があるのではないか。つまり何かと個人が会社組織に埋没しがちな日
本の企業共同体に一石を投げ入れようという意図があるのではないのかと、私は心配
になりました。ノーベル賞の委員会にそんな意図があってこその、抜き打ち受賞なの
では?   そんなうがった見方も可能です。

その心配が、受賞という事実に狼狽するばかりで喜びを語らない田中氏、万歳三唱で
迎える社員達、島津製作所の株に殺到する投資家などの姿に触れるにつれて確実に膨
らんでいきました。「日本も捨てたもんじゃない」という小泉総理の奇怪なセリフも、
毎度のことながら嫌な感じでした。

ですが、翌日のTVジャパンの映像で流れた、受賞技術について目を輝かせて語る田
中氏の表情を見ると、そこにはプリンストンのカーネマン教授が見せた表情と全く同
じものがありました。お二人とも研究が好きで好きでたまらないのです。そして独創
性も含めて、自分が研究してきた理論や着想を語り始めると目が輝いて止まらないの
です。その表情には、ある高い水準をクリアしている人の透明な本音がありました。

見事な段取りに彩られたプリンストン大学の記者会見と、驚きと狼狽に揺れた島津製
作所の記者会見は対照的でした。ですが、そこで見せた受賞者の表情は一緒でした。
研究が好きで好きでたまらない、そしてその成果が認められたことが、それゆえに素
朴に嬉しい、そして一人でも多くの人に自分の理論を紹介したい、そんな一流の研究
者の本音の表情です。それは、その本音が建て前の世界の「賞」として世界で認めら
れた幸福な笑顔であったと言って良いでしょう。

受賞のニュースと、それに群がる周囲のドタバタは日米全く一緒ですし、自分の研究
を守るために大学や学界、あるいは企業という組織の論理の中で時には防衛的に、時
には政治的に振る舞ってきた苦労も同じでしょう。受賞の知らせを信じられなかった
という「おとぼけ」も見事に日米一緒のものがありました。いずれにしても、カーネ
マン教授の業績も田中耕一氏の業績も、素人の私が聞きかじっただけでも胸の躍る何
かを持っています。両氏には、今後の後進の指導において、また切り開いた学術分野
の一層の発展のために活躍してもらいたいものです。

穏健ユダヤ人のカーネマン教授の場合は、不穏な中東情勢や不気味な世界経済の荒波
が待っているのでしょうし、田中氏の場合は否が応でも日本の年功序列のシステムと
の葛藤が待っています。ですが、お二人とも「突き抜けた研究好き」という本音と、
建て前の世界でそれを実現し抜くために獲得した「葛藤の中で生きる力」を持ってす
れば、今後も見事なキャリアを切り開いてゆくことでしょう。
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