世界サミット閉幕
投稿者: chottomato3 投稿日時: 2002/09/09 00:31 投稿番号: [146926 / 177456]
祝えるものではないが
ヨハネスブルクで開かれていた「持続可能な開発に関する世界首脳会議」が終わった。
期間中、会場周辺では貧しい人たちがデモを繰り返した。「水と仕事を」「公正な貿易を」「持続可能な開発より、ただの開発が欲しい」というプラカードに切実な願いが込められていた。
サミットの結果は、こうした人たちを落胆させたに違いない。フランスのシラク大統領は「リオから10年たった今、祝うべき理由は何もない」と共感を示した。
世界サミットは、92年にリオデジャネイロで開かれた地球サミットで採択された地球再生計画「アジェンダ21」の実施状況を検証し、次の計画「ヨハネスブルク実施計画」をまとめるのが目的だった。
実施計画はできあがったが、そこには先進国による援助の増額や、途上国産品の輸出促進につながる新たな約束はなかった。環境問題についても、「先進国の大量生産・大量消費のあり方を見直す10年計画」といった緊張感に欠ける記述が多い。
欧州連合(EU)は再生可能エネルギーの目標値を入れることに全力をあげた。丸1日を費やして修正案の応酬を繰り返したが、数字は盛り込まれなかった。
議長国の南アフリカが示した政治宣言案は「ビジョンがない」などと強い批判を浴び、大幅な修正を余儀なくされた。
政治宣言をめぐるごたごたは、首脳らの結束を疑わせるものである。これではせっかくの宣言も、今後の世界の指針となる強いシグナルにはならないだろう。
原因の一つは関心が低かったことだ。地球サミットと違って世論の強い監視もない中で、実施計画案にあった具体的な措置は、どこかの国が「反対」という度に、消えるか、あいまいな表現に変わった。
米国の身勝手な行動もこの風潮を広げている。京都議定書を離脱したうえに、ブッシュ大統領はサミットを欠席した。
準備会合の議長を務めたインドネシアのサリム元環境相は「地球規模の問題は多国間協調でしか解決できないのに、単独行動主義が広がっている」と警告した。
サミットの惨めな結果は、世界が抱える問題の難しさを象徴するものだ。貧困や南北格差の解消は口で言うほど容易ではない。では、どうしたらよいのか。
不満足な内容とはいえ実施計画は進むべき方向性を示している。法的拘束力はないが、まじめに取り組む国が増えれば、行動計画として役立つに違いない。
もう一つは世界貿易機関(WTO)だ。ヨハネスブルクでは「WTOがサミットを乗っ取った」という批判が繰り返された。先進国主導のWTOは、途上国や環境保護派から敵視されつつある。
先進国が途上国の自立的な発展を本当に期待するのなら、環境問題に配慮した貿易ルールの改正や、途上国産品に対する先進国市場の開放を真剣に検討すべきだ。
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以上、9月6日朝日新聞「社説」より。
(↓ぐち)
asahi.comには「社説」のバックナンバーないのでしょうか・・・
廃品回収用にまとめてたのを、もう一度引っ張ってきました(笑
(って・・・無断転載する方が悪いのですが・・・)
ヨハネスブルクで開かれていた「持続可能な開発に関する世界首脳会議」が終わった。
期間中、会場周辺では貧しい人たちがデモを繰り返した。「水と仕事を」「公正な貿易を」「持続可能な開発より、ただの開発が欲しい」というプラカードに切実な願いが込められていた。
サミットの結果は、こうした人たちを落胆させたに違いない。フランスのシラク大統領は「リオから10年たった今、祝うべき理由は何もない」と共感を示した。
世界サミットは、92年にリオデジャネイロで開かれた地球サミットで採択された地球再生計画「アジェンダ21」の実施状況を検証し、次の計画「ヨハネスブルク実施計画」をまとめるのが目的だった。
実施計画はできあがったが、そこには先進国による援助の増額や、途上国産品の輸出促進につながる新たな約束はなかった。環境問題についても、「先進国の大量生産・大量消費のあり方を見直す10年計画」といった緊張感に欠ける記述が多い。
欧州連合(EU)は再生可能エネルギーの目標値を入れることに全力をあげた。丸1日を費やして修正案の応酬を繰り返したが、数字は盛り込まれなかった。
議長国の南アフリカが示した政治宣言案は「ビジョンがない」などと強い批判を浴び、大幅な修正を余儀なくされた。
政治宣言をめぐるごたごたは、首脳らの結束を疑わせるものである。これではせっかくの宣言も、今後の世界の指針となる強いシグナルにはならないだろう。
原因の一つは関心が低かったことだ。地球サミットと違って世論の強い監視もない中で、実施計画案にあった具体的な措置は、どこかの国が「反対」という度に、消えるか、あいまいな表現に変わった。
米国の身勝手な行動もこの風潮を広げている。京都議定書を離脱したうえに、ブッシュ大統領はサミットを欠席した。
準備会合の議長を務めたインドネシアのサリム元環境相は「地球規模の問題は多国間協調でしか解決できないのに、単独行動主義が広がっている」と警告した。
サミットの惨めな結果は、世界が抱える問題の難しさを象徴するものだ。貧困や南北格差の解消は口で言うほど容易ではない。では、どうしたらよいのか。
不満足な内容とはいえ実施計画は進むべき方向性を示している。法的拘束力はないが、まじめに取り組む国が増えれば、行動計画として役立つに違いない。
もう一つは世界貿易機関(WTO)だ。ヨハネスブルクでは「WTOがサミットを乗っ取った」という批判が繰り返された。先進国主導のWTOは、途上国や環境保護派から敵視されつつある。
先進国が途上国の自立的な発展を本当に期待するのなら、環境問題に配慮した貿易ルールの改正や、途上国産品に対する先進国市場の開放を真剣に検討すべきだ。
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以上、9月6日朝日新聞「社説」より。
(↓ぐち)
asahi.comには「社説」のバックナンバーないのでしょうか・・・
廃品回収用にまとめてたのを、もう一度引っ張ってきました(笑
(って・・・無断転載する方が悪いのですが・・・)
これは メッセージ 1 (messages_admin さん)への返信です.
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