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愛国者がいないボスニアの前途

投稿者: arisugawahiro_0 投稿日時: 2002/07/29 12:35 投稿番号: [145632 / 177456]
ドイツ紙「フランクフルター・アルゲマイネ」


愛国者がいないボスニアの前途
  ボスニア・ヘルツェゴビナはこの七年、国際社会から強制され、監視下に置かれている半ば平和な状態にある。人々が信頼する通貨を持ち、今年に入って欧州会議の一員にもなり、各民族の帰郷も細々と続いており、警察も再建途中である。疑いなく、それなりの進展はあった。
  しかし、ボスニアが今もなお国民の多くに拒否されている国家であることには変わりがない。セルビア人の多くはセルビアの一部になるか、ボスニア全体ではなく、現在のセルビア人共和国のままとどまることを望んでいる。

  クロアチア人はイスラム教徒と連邦をつくりながらも、違和感が残っている。国を一つにまとめるというのは紙上の話である。国全体に対する市民の愛国心はなく、財政もセルビア人共和国とボスニア・ヘルツェゴビナ連邦が個別に実施し、中央に権限はない。

  全体的には、ボスニアは国連の半ば保護領化しており、市民の不満は国連安保理が任命した上級代表に向けられている。逆に、この国は国際社会への依存から抜け切れず、行動と妥協が可能な政治構造をつくり上げることができない。従って、大西洋条約機構(NATO)主体の国際平和維持軍が近い将来、引き揚げられる状況にはない。

  クロアチアとユーゴスラビアの権力交代で、ボスニアのセルビア人とクロアチア人の民族主義政党にも逆風が吹いた。しかし、十月にある議会と元首の選挙が終わらないと、ボスニアの前進が続くかどうか不明である。

(七月十七日)
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