占領下パレスチナの保健衛生状態
投稿者: lovepeacemama 投稿日時: 2002/04/27 19:36 投稿番号: [141062 / 177456]
ビールゼイト大学公衆衛生研究所のリタ・ジャカマンさんからの、再占領下パレスチナにおける全般的な保健衛生状態についての報告:(抄訳)
2000年9月28日から今回のイスラエルによる侵攻が始まる3月29日までの期間に、イスラエル軍によって、約1300人のパレスチナ人が殺され、約27,000人が負傷した。今回の侵攻に関しては、まだ死傷者の数は把握されていないが、何百という数のパレスチナ人が殺され、何千という市民が負傷していると推測される。負傷者の中で後に死に至った人の数も明らかではないが、実際、イスラエル軍によって、救急車や医療スタッフなどの医療援助が妨害されているために、血を流したまま放置され死に至った市民が多数いるはずである。医療援助や人道支援は、継続的に妨害されており、医療スタッフがイスラエル軍によって丸裸にされたり、生身の人間の盾として利用されているとの確かな報告もある。このように、侵攻後わずか1週間で、すでに健康被害が深刻になるばかりである。今、パレスチナに緊急に必要なことは、何の医療的手当も受けていない多数の負傷者を救助するための安全な医療活動の道筋を確保することであり、放置されている遺体を早急に撤去することである。
家族に死者が出るということは、愛する者を失うという精神的打撃のみならず、場合によっては、家計を支えている一家の大黒柱を失うということでもある。ジェニンキャンプでは、住民の約47%が15歳以下の子どもと65歳以上の高齢者である。イスラエル軍による侵攻は、これらの罪なき市民を深刻な人道的危機にさらすものである。
医療ケアの問題:
道路封鎖や包囲攻撃のため、妊婦や新生児が診療を受けられず、あるいは、銃撃されて死亡するケースもある。医師をしている友人の妻は、2日前の午前4時、妊娠32週目で、陣痛が始まった。彼らは、Nablusという夜間外出禁止令の出ている占領地に住んでいる。救急車を呼んでも来ないので、他の友人の医師に手伝ってもらい、妻の分娩は無事に終わった。しかし、生まれた赤ちゃんには未熟児用の保育器が必要だったので、彼らは、救急車を呼び続けた。救急隊員によると、医師の家に向かおうとした救急車が二度も銃撃されたので、やむを得ず、引き返したということであった。午前11時、赤ちゃんは無呼吸状態に陥り、午後1時、ついに息を引き取った。
ワクチンの問題:
乳幼児や妊婦へのワクチン接種も妨害を受けており、ことに、ここ18日間は完全に中断された状態にある。ワクチンを受けられない新生児にもっとも心配されている病気は、破傷風である。破傷風の予防接種は、スケジュール通りに数回受けなければならないが、実際、まったく受けられなかったり、何回か抜けたりするケースが起こっている。破傷風を患った場合の死亡率はおよそ90%である。
家屋の破壊:
今回の再占領が始まって以来、Ramallahでは、毎日、毎晩のように、民家の破壊や爆破が続いている。家の戸口が吹き飛ばされ、家財が壊され、貴重品が盗まれた状態で家を飛び出した人々にとって、物理的な損失はもちろんのこと、彼らの健康状態が重大な問題となっている。特に、子どもや高齢者、障害者の健康問題は深刻である。
電気と水道:
健康を維持するために不可欠なものである電気と水道水の供給が、故意に断たれたという報告が多数ある。Ramallahの町や周辺の村々においてだけでも、10万人以上の人々がまる1週間電気のない生活を余儀なくされている。電柱や電線などが破壊される。やっとのことで修復の許可を得た翌日には、また破壊されるといういたちごっこが繰り返されている。電柱などの修理に携わる作業員が銃撃されることもある。水道水に関しては、繰り返し道路を掘り起こし水道管などを破壊したり、民家の屋根の上にある水道水タンクが銃撃を受けて破裂するという被害が報告されている。Ramallahでは、少なくとも15万人の人々が、何日間も水のない生活を強いられている。ここでも、やはり、イスラエル軍から修復の許可を得ると同時に、修理にあたる水道局の作業員が撃たれたり、逮捕されたりという、いたちごっこが続いている。
続く
2000年9月28日から今回のイスラエルによる侵攻が始まる3月29日までの期間に、イスラエル軍によって、約1300人のパレスチナ人が殺され、約27,000人が負傷した。今回の侵攻に関しては、まだ死傷者の数は把握されていないが、何百という数のパレスチナ人が殺され、何千という市民が負傷していると推測される。負傷者の中で後に死に至った人の数も明らかではないが、実際、イスラエル軍によって、救急車や医療スタッフなどの医療援助が妨害されているために、血を流したまま放置され死に至った市民が多数いるはずである。医療援助や人道支援は、継続的に妨害されており、医療スタッフがイスラエル軍によって丸裸にされたり、生身の人間の盾として利用されているとの確かな報告もある。このように、侵攻後わずか1週間で、すでに健康被害が深刻になるばかりである。今、パレスチナに緊急に必要なことは、何の医療的手当も受けていない多数の負傷者を救助するための安全な医療活動の道筋を確保することであり、放置されている遺体を早急に撤去することである。
家族に死者が出るということは、愛する者を失うという精神的打撃のみならず、場合によっては、家計を支えている一家の大黒柱を失うということでもある。ジェニンキャンプでは、住民の約47%が15歳以下の子どもと65歳以上の高齢者である。イスラエル軍による侵攻は、これらの罪なき市民を深刻な人道的危機にさらすものである。
医療ケアの問題:
道路封鎖や包囲攻撃のため、妊婦や新生児が診療を受けられず、あるいは、銃撃されて死亡するケースもある。医師をしている友人の妻は、2日前の午前4時、妊娠32週目で、陣痛が始まった。彼らは、Nablusという夜間外出禁止令の出ている占領地に住んでいる。救急車を呼んでも来ないので、他の友人の医師に手伝ってもらい、妻の分娩は無事に終わった。しかし、生まれた赤ちゃんには未熟児用の保育器が必要だったので、彼らは、救急車を呼び続けた。救急隊員によると、医師の家に向かおうとした救急車が二度も銃撃されたので、やむを得ず、引き返したということであった。午前11時、赤ちゃんは無呼吸状態に陥り、午後1時、ついに息を引き取った。
ワクチンの問題:
乳幼児や妊婦へのワクチン接種も妨害を受けており、ことに、ここ18日間は完全に中断された状態にある。ワクチンを受けられない新生児にもっとも心配されている病気は、破傷風である。破傷風の予防接種は、スケジュール通りに数回受けなければならないが、実際、まったく受けられなかったり、何回か抜けたりするケースが起こっている。破傷風を患った場合の死亡率はおよそ90%である。
家屋の破壊:
今回の再占領が始まって以来、Ramallahでは、毎日、毎晩のように、民家の破壊や爆破が続いている。家の戸口が吹き飛ばされ、家財が壊され、貴重品が盗まれた状態で家を飛び出した人々にとって、物理的な損失はもちろんのこと、彼らの健康状態が重大な問題となっている。特に、子どもや高齢者、障害者の健康問題は深刻である。
電気と水道:
健康を維持するために不可欠なものである電気と水道水の供給が、故意に断たれたという報告が多数ある。Ramallahの町や周辺の村々においてだけでも、10万人以上の人々がまる1週間電気のない生活を余儀なくされている。電柱や電線などが破壊される。やっとのことで修復の許可を得た翌日には、また破壊されるといういたちごっこが繰り返されている。電柱などの修理に携わる作業員が銃撃されることもある。水道水に関しては、繰り返し道路を掘り起こし水道管などを破壊したり、民家の屋根の上にある水道水タンクが銃撃を受けて破裂するという被害が報告されている。Ramallahでは、少なくとも15万人の人々が、何日間も水のない生活を強いられている。ここでも、やはり、イスラエル軍から修復の許可を得ると同時に、修理にあたる水道局の作業員が撃たれたり、逮捕されたりという、いたちごっこが続いている。
続く
これは メッセージ 141061 (lovepeacemama さん)への返信です.
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