対米全面テロ

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闇を見つめる作家

投稿者: kamemusi48 投稿日時: 2002/01/15 01:07 投稿番号: [130481 / 177456]
私が辺見庸の作品を愛好するのは、作家としてのかれに、人間心理と人間社会の深い闇、非合理・非条理の深淵へと迫ろうとする強い意志を感じるからです。

公式見解では捉えられない社会の深層、その混沌、曖昧、矛盾、狂気に切り込もうしているからです。

目に見えないもの、ひとが見ようとしないものを言葉で表そうとするから、表現はときに奇矯かつ苛烈にもなる。激しい反発もくらう。
文学とはもとよりそうしたものでしょう。

いま話題になっているレポートについては、作品としてあまり良いできであるとは思いません。
いまさら人種差別でもないだろうというのが、正直な感想です。

これが日本国国民の意見の代表と見なされることなどありませんし、この人の発言で日米の戦争が勃発するというのも杞憂です。
だいいちそれほど政治的影響力の強い存在ならば、最初から入国を許可されないでしょう。
彼はひとりの個性的な作家にすぎません。
ひとの背後で、こっそり暗い声で、「眼に見えているものだけを信じるな」と囁くだけの存在だと思っています。
そういう存在として愛好しています。

新聞という公器のうえでの発言に責任を持つことは当然ですが、一種の文学的な活動としての表現者の偏向的態度も、あって然りと、私は思います。

もちろん載せた新聞社を責めるのは自由でしょう。

しかし世の正義・公正と「文学」とは、実に微妙な関係にありますね。
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