対米全面テロ

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F・フクオカの視点 Ⅱ

投稿者: yagyuukenn 投稿日時: 2001/10/29 22:38 投稿番号: [108501 / 177456]
  そしてイスラムは、ウサマ・ビンラーディンやタリバンなど近代化を何から何まで拒絶する人々を定期的に生み出す、唯一の文化システムのように見える。問題は、これらの人々が、より大きなイスラム教徒社会を、どこまで代表しているかである。もし、これらの拒絶主義者たちが、一握りの狂信者以上の存在だとすれば、ハンチントン説が正しいことになる。

   恨みが生む憎悪

  9月11日のテロ事件以来、洋の東西を問わず世界中の政治家たちは、犯人らに同情的な人々はイスラム教徒の「ごく少数派」に過ぎない、という答えを強調している。イスラム教徒が集団として偏見の対象となることを、防ぐ必要があるからだ。問題は、同情に多くの濃淡があることである。そして米国と、米国が擁護するものに対する嫌悪と憎悪の広がりは、恐らく政治家達が言うより、遙かに大きい。

  この広範な嫌悪と憎悪は、イスラエルへの支持や対イラク禁輸など、米国の政策に対する単なる反感よりも、もっと根深いものの表れのように思われる。多くの米国人を含め、米国の政策に反対する人は世界に大勢居るが、激発的な怒りや自己破壊的な暴力に走ったりはしない。恐らく多くの論者が推測するように、この憎悪は、とりわけ過去の偉大さに関する歴史的な記憶を持つアラブ人達が抱く、西欧の成功とイスラム世界の失敗に対する恨みから発したものだろう。

   自由の希求普遍

  だが、イスラム社会の心理分析をするより、多分もっとも理にかなうことがある。それは、イスラム過激主義が、イスラム教徒自身にとっても、本当に西欧の自由民主主義に代わるものかどうかを、問うことである。

  イランでは、原理主義的な神学者たちによる23年間の支配を経て、とりわけ30歳以下の人々のほとんどは、もっともっと自由な社会に暮らしたいと思っている。タリバン支配を経験したアフガニスタン人たちも、ほとんど同じ感情を抱いている。これから何週間、何か月間にもわたり、米国に対する憎悪の大宣伝があるだろう。だがそれが、イスラム教徒社会にとって今後何年間も指針となるような、永続的な政治プログラムに転化することはない。

  西欧にとって、当面の外交政策の危機よりも大きな課題の一つは、国内のイスラム教少数派の問題である。イスラム教徒の同化は、他の文化の出身者よりも難しいと、欧州の人々は長年にわたり論じてきた。これが真実かどうか、明白ではない。問題の多くは、移民をあまり歓迎せず完全な国籍と権利を与えて同化を促そうとしなかった、欧州人自身の側にある。

  だが、疑問は残る。社会から基本的に排除されていると感じ、周囲に敵意を抱いている少数派集団を相手にしなければならない時、自由民主主義はどう対応すればいいのだろう?

  われわれは歴史の終焉を迎えている。だがそれは、紛争のない世界や、様々な社会を特徴付ける文化の消滅を意味するのではない。いま直面している紛争は、ハンチントン教授が示唆するように、幾つかの明確で対等な文化が、19世紀欧州の列強のように格闘しているのではない。この衝突は、世界政治の様々な辺境で、自らの存在自体が近代化によって脅かされている伝統的社会からの、一連の最後の戦いなのである。

  その反発の激しさは、近代化の脅威の苛烈さの反映である。だが、時間と余力は近代化の側にある。そして現在の米国を見る限り圧倒的な意思の力にも欠けるところはない
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