SECURITARIAN から(6)
投稿者: koukotsuNoHito 投稿日時: 2001/10/23 22:27 投稿番号: [104261 / 177456]
②法典化――法典化(狭義)と漸進的発達
内容が不明確であるという国際慣習法の欠点を克服するために、慣習法を条約化することが特に第二次大戦後ILCの作業によってしばしば行われるようになった。例を挙げると公海条約(1958年)ウィーン外交関係条約(1961年)が狭義の法典化条約である。一方、慣習法の存在が不明確な部分や実行が混乱している事項について立法条約として条約を作成することもある。法の漸進的発達と称するが、広義にはこれも法典化である。国家承継(国が分裂していくつかの国になったり、植民地が独立する場合など)に際しての条約の扱いに関する条約(条約国家承継条約)(1978年)がこの例である。法の漸進的発達として作成された条約に関してその後条約の当事国数が増え、また当事国とならなくとも条約を準拠して行動する国家が増加すると、条約規則として始まったものが慣習法(一般国際法)に転換することもある。このように条約と慣習法の関係は今日、相対的なものとなりつつある。
*図表3「条約と慣習法の関係」
・その他の法源
国際法の法源は、ICJ規定では条約、国際慣習法、法の一般原則と記されているが、それに限定される論理的必然はない。現に同規程第38条1項dでは「法則決定の補助手段」として国際裁判判決や学説に依拠することを許している。国際組織の決議、勧告、行動綱領や国際会議の宣言、ICJ判決や判決に反対する裁判官の意見なども、国際裁判で判決を下すに当たり国際法の内容を特定する為の考慮基準として利用されることがある。いわゆる法源とはいえないが、将来ここから法源――立法条約や慣習法――が生まれると考えてこれらを国際法の実質的法源ということもある。
国連総会決議のうちコンセンサス方式――反対国なしに――で採択された「法原則宣言」といわれるものやICJの判決などは、実質的法源の中でも特に国際法の内容を認定するときに重要なものとして扱われている。(形式的)法源との差異が実際にはほとんど見いだせないような実質的法源も存在することになるのだが、中央集権的な立法府がない国際社会では、そもそも形式的法源と実質的法源を截然と区別することができないというべきであろう。
これは メッセージ 104259 (koukotsuNoHito さん)への返信です.
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