参考になるかどうか分かりませんが
投稿者: oldfirehall 投稿日時: 2003/05/01 10:59 投稿番号: [5060 / 20008]
私はアラブ諸国には仕事などでよく行っている方だとは思いますが、滞在期間が長くなり、かなり分かったつもりになった以降にも、しばしば「分からんな」と思い知らされることがあります。
ですから、あまり分かったようなことをいう気にはなれないのですが、私が自分の限られた経験を通じ、アラブ諸国について知っていることを箇条書きにするなら、だいたい次のようになります。
①アラブ諸国でも、国状によりかなり考え方が違う。特にアラビア半島の国々と、エジプト以西の所謂マグレブ諸国では地政学的な要因もあってか、国民気質がかなり違う。さらに英語圏の国々と、フランス語圏の国々との違いも顕著である(最近ではアラブ民族主義教育が盛んな国々では、以前はアルファベット表記だった看板なども全てアラブ語に書き変えられ、アラブ語しか喋れない青少年も増えているが)。
②アラブ諸国は概して王政であれ共和制であれ政体を問わず、一部エリート層と一般民衆との経済、教育などの較差が大きく、しかも固定化されている場合が多いので、一般民衆の大多数は無力感に苛まれている。その無力感の裏返しが、過激なイスラム原理主義、民族主義などの形を取って噴出しているのではないかと感じるケースも多い。またエリート層は民衆の不満の矛先が自分達に向かないように、イスラム原理主義や民族主義を上手に利用し、外部の敵に向かうように操作している面も否定できない。
③植民地時代に教育を受けている世代では、英語、フランス語しか読み書きできない人もいるが、独立後はアラブ語が公用語になっており、現在では英語、フランス語が流暢な人は、むしろ海外への出稼ぎ、あるいは海外留学経験のある人に限られるというような状況が生まれつつある。
また、フランス語圏のエリート層には、このところ急速に英語を話せる人が増えてきている。(以前はフランス語は話せても、英語が話せる人は、ほとんど皆無だったのだが)
④とはいえ、書店にはアラブ語の本の他、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、時にはロシア語の本なども売られており、ヨーロッパ関連の情報はかなり幅広く入手できる。(もちろん国によっては、相当厳格な検閲が行われている)
日本についての情報は、非常に表層的なものしかないので、「親日だ」「反日だ」といったところで、元々根の深いものではあり得ない。
⑤アラブ人は親しくなれば、皆人懐っこくなかなか面白いのだが、ややシツコイところがあり、急にマジになったりもするので、無防備に気を緩めることはできない。また、日本など先進国から来た人には、ものを強請る人も多い。イスラムには「アルハムサ(五行)」の中に「ザカート(喜捨)」というのがあり、「持てる者が、持たざる者に何らかの施しをするのは当然」との感覚があるらしいが、こちらにはそれがよく分からないので、「ちょっと図々し過ぎるんじゃないか」と感じるのかもしれない。(まあ、だんだん慣れてくれば、何とも思わなくなってくるが)
⑥教育は徹底した民族主義教育が行われている国が多く、「自国中心史観」、または「アラブ中心史観」が強調される。
一方、海外留学組などに時折いる「自虐史観」の持ち主は売国奴として軽蔑され、嫌われている。
私の知り合いにも、そういう嫌われ者がいたが、彼はよく「この国では、私もあなたと同じで、外人扱いですよ。こういうことだからこの国はいつまでたっても駄目なんだ。」とボヤいていた。
ですから、あまり分かったようなことをいう気にはなれないのですが、私が自分の限られた経験を通じ、アラブ諸国について知っていることを箇条書きにするなら、だいたい次のようになります。
①アラブ諸国でも、国状によりかなり考え方が違う。特にアラビア半島の国々と、エジプト以西の所謂マグレブ諸国では地政学的な要因もあってか、国民気質がかなり違う。さらに英語圏の国々と、フランス語圏の国々との違いも顕著である(最近ではアラブ民族主義教育が盛んな国々では、以前はアルファベット表記だった看板なども全てアラブ語に書き変えられ、アラブ語しか喋れない青少年も増えているが)。
②アラブ諸国は概して王政であれ共和制であれ政体を問わず、一部エリート層と一般民衆との経済、教育などの較差が大きく、しかも固定化されている場合が多いので、一般民衆の大多数は無力感に苛まれている。その無力感の裏返しが、過激なイスラム原理主義、民族主義などの形を取って噴出しているのではないかと感じるケースも多い。またエリート層は民衆の不満の矛先が自分達に向かないように、イスラム原理主義や民族主義を上手に利用し、外部の敵に向かうように操作している面も否定できない。
③植民地時代に教育を受けている世代では、英語、フランス語しか読み書きできない人もいるが、独立後はアラブ語が公用語になっており、現在では英語、フランス語が流暢な人は、むしろ海外への出稼ぎ、あるいは海外留学経験のある人に限られるというような状況が生まれつつある。
また、フランス語圏のエリート層には、このところ急速に英語を話せる人が増えてきている。(以前はフランス語は話せても、英語が話せる人は、ほとんど皆無だったのだが)
④とはいえ、書店にはアラブ語の本の他、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、時にはロシア語の本なども売られており、ヨーロッパ関連の情報はかなり幅広く入手できる。(もちろん国によっては、相当厳格な検閲が行われている)
日本についての情報は、非常に表層的なものしかないので、「親日だ」「反日だ」といったところで、元々根の深いものではあり得ない。
⑤アラブ人は親しくなれば、皆人懐っこくなかなか面白いのだが、ややシツコイところがあり、急にマジになったりもするので、無防備に気を緩めることはできない。また、日本など先進国から来た人には、ものを強請る人も多い。イスラムには「アルハムサ(五行)」の中に「ザカート(喜捨)」というのがあり、「持てる者が、持たざる者に何らかの施しをするのは当然」との感覚があるらしいが、こちらにはそれがよく分からないので、「ちょっと図々し過ぎるんじゃないか」と感じるのかもしれない。(まあ、だんだん慣れてくれば、何とも思わなくなってくるが)
⑥教育は徹底した民族主義教育が行われている国が多く、「自国中心史観」、または「アラブ中心史観」が強調される。
一方、海外留学組などに時折いる「自虐史観」の持ち主は売国奴として軽蔑され、嫌われている。
私の知り合いにも、そういう嫌われ者がいたが、彼はよく「この国では、私もあなたと同じで、外人扱いですよ。こういうことだからこの国はいつまでたっても駄目なんだ。」とボヤいていた。
これは メッセージ 5048 (native_born_lonely さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143582/a5a4a59a5ia5a8a5ka1bfa5qa5la59a5aa5jobjbf_1/5060.html