13の蛇頭2/3
投稿者: jjiiiijj 投稿日時: 2002/01/05 03:29 投稿番号: [2366 / 20008]
仮廬の祭りの夜11時、墓地の扉が静かに開き、小石や藪の上をひきずられる長いマントの布ずれの音が聞こえてくる。
形も朧な白衣の人影が墓地を横切り、とある墓石の前へ進む。
そこに跪くと、額で墓石に三たび触れ、祈りの言葉を低く呟く。
もう一つの影が近づいてくる。
跛足で腰の曲がった老人だ。
老人は深く吐息をつくと最初の男の傍に席を取り、同じように叩頭し、祈りを捧げ跪く。
この儀式が十三度繰り返される。
十三番目の「失墜せるものと追放せらるるもの」の代表、すなわち最後の人物がやってくると、時計は真夜中を打つ。
墓地の中に鋭く、金属的な音が響き、青味がかった炎が点火すると、次々と跪いた十三人の姿が闇に浮く。
陰に籠った声が語りはじめる。
「ようこそ、神と争う者の支族の長たちよ」
口を開いたのは悪魔である。
この言葉に十三人が応える。
「ようこそ、呪われたる者の子よ」
アーロンの末裔を議長に、参会者は一人一人前回の会合以来百年間の自分たちの活動を報告する。
先ずレヴィの族長が、弾圧と闘争の数百年ののち、彼らの手のうちへ掻き集められた財貨の力のよって遂に「神と争う者」の國の再興が成ったことを報告する。全世界が「神と争う者」の手に帰するまで余す所はわずかである。
ルベンの族長は株式取引によって、猶太人が欧羅巴の全君主、全政府を多額の債券によって締めつけ、その支配下に収めたことを報告する。
シメオンの族長は広大な所有地の分割案を提議する。耕作者たちは今後猶太人の為にことになるであろう。
ユダの族長は自営職人たちをいつでも容易に煽動し操作することのできる工場労働者へ没落させるための計画を述べる。
アーロンの族長は、自由思想、懐疑主義、反教権主義に火をつけて廻ることによって、キリスト教会を徐々に蝕むことを約束する。
イッサカルの族長は、王権の枢要な担い手であり、愛国主義の化身たる軍隊に対する不信感を大衆の間に募らせることが大事だと述べる。
ゼブルンの族長は、猶太人は生来ひどく保守的であるけれど、これらは外観だけでも進歩勢力と同盟しなければならないと説く。というのも、無秩序と革命は貧者には事実上いかなる利益ももたらさず、もっぱら猶太人の権力の増長を利するからである。
一番下品な階層のダンの族長の野心はもう少しつつましい。彼は猶太人が火酒とビールと羊毛とパンの商取引を独占できるように目を光らせている。
ナフタリの族長は、猶太人が行政官庁の高級職 ─ 殊に法務や教育を管轄する省庁の要職 ─ を占めるべきだと主張する。
ベニヤミンの族長は同じことを自由業について申し立てる。
アシェルの族長は、猶太人がこの計画に奉仕するためにはキリスト教徒の女性と結婚することが不可欠であると考えている。また姦通や不貞の愉悦を求める猶太人は猶太人女性に手を出してはならず、もっぱらキリスト教徒の女性を相手にするべきであるとも述べる。
マナッセの族長は演説の最後を締め括って、ジャーナリズムを抑えることの重要性をとうとうと語る。ジャーナリズムさえ手に入れれば、大衆に何を信じさせ、何を攻撃させるかは意のままである、と。
参加者全員の報告が終ると、議長役のレヴィ人が激励のメッセージを送る。
我が言葉は剣である。
この剣もて神と争う者は敵を斃すのである。
この指令が忠実に守られるならば、来るべき猶太人の子孫たちはもはや二度と迫害を蒙ることはあるまい。それどころか彼らは幸運と富と権力とを満喫することだろう。一世紀後に参加者の孫たちが再びこの墓石の傍に集う時、孫たちはこの世界の支配者になっており、他の民族はその奴隷であると宣することができるであろう。
レヴィの族長が結論として宣言する。
「我らが誓約を新たにせよ、金の犢の息子たち。さらば地上のすべての国々へ離散せよ!」
すると青い炎が墓石の上に現れる。
十三人の参加者は墓石の上へ一個ずつ石を投じる。
すると炎のだだ中から巨怪な金の犢の像が出現する。
かくして集会は終る。
しかし参加者は自分たちの話の内容が始めから終りまで二人の人物 ─ 改宗猶太人と独国人の学者 ─ に立ち聞きされていることに気づかなかった。この二人は直ちに全力を尽くしてこの猶太人の悪魔的陰謀と戦うことを誓い合うのであった。
-- -
続く
尚、ロシア政府特派員の巧妙なる策謀によって奪取されたと云われる極めつけの一節は、打っているとキーボードと指が腐りそうだから止めます(危険だし)。他をあたってくださいませ。
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形も朧な白衣の人影が墓地を横切り、とある墓石の前へ進む。
そこに跪くと、額で墓石に三たび触れ、祈りの言葉を低く呟く。
もう一つの影が近づいてくる。
跛足で腰の曲がった老人だ。
老人は深く吐息をつくと最初の男の傍に席を取り、同じように叩頭し、祈りを捧げ跪く。
この儀式が十三度繰り返される。
十三番目の「失墜せるものと追放せらるるもの」の代表、すなわち最後の人物がやってくると、時計は真夜中を打つ。
墓地の中に鋭く、金属的な音が響き、青味がかった炎が点火すると、次々と跪いた十三人の姿が闇に浮く。
陰に籠った声が語りはじめる。
「ようこそ、神と争う者の支族の長たちよ」
口を開いたのは悪魔である。
この言葉に十三人が応える。
「ようこそ、呪われたる者の子よ」
アーロンの末裔を議長に、参会者は一人一人前回の会合以来百年間の自分たちの活動を報告する。
先ずレヴィの族長が、弾圧と闘争の数百年ののち、彼らの手のうちへ掻き集められた財貨の力のよって遂に「神と争う者」の國の再興が成ったことを報告する。全世界が「神と争う者」の手に帰するまで余す所はわずかである。
ルベンの族長は株式取引によって、猶太人が欧羅巴の全君主、全政府を多額の債券によって締めつけ、その支配下に収めたことを報告する。
シメオンの族長は広大な所有地の分割案を提議する。耕作者たちは今後猶太人の為にことになるであろう。
ユダの族長は自営職人たちをいつでも容易に煽動し操作することのできる工場労働者へ没落させるための計画を述べる。
アーロンの族長は、自由思想、懐疑主義、反教権主義に火をつけて廻ることによって、キリスト教会を徐々に蝕むことを約束する。
イッサカルの族長は、王権の枢要な担い手であり、愛国主義の化身たる軍隊に対する不信感を大衆の間に募らせることが大事だと述べる。
ゼブルンの族長は、猶太人は生来ひどく保守的であるけれど、これらは外観だけでも進歩勢力と同盟しなければならないと説く。というのも、無秩序と革命は貧者には事実上いかなる利益ももたらさず、もっぱら猶太人の権力の増長を利するからである。
一番下品な階層のダンの族長の野心はもう少しつつましい。彼は猶太人が火酒とビールと羊毛とパンの商取引を独占できるように目を光らせている。
ナフタリの族長は、猶太人が行政官庁の高級職 ─ 殊に法務や教育を管轄する省庁の要職 ─ を占めるべきだと主張する。
ベニヤミンの族長は同じことを自由業について申し立てる。
アシェルの族長は、猶太人がこの計画に奉仕するためにはキリスト教徒の女性と結婚することが不可欠であると考えている。また姦通や不貞の愉悦を求める猶太人は猶太人女性に手を出してはならず、もっぱらキリスト教徒の女性を相手にするべきであるとも述べる。
マナッセの族長は演説の最後を締め括って、ジャーナリズムを抑えることの重要性をとうとうと語る。ジャーナリズムさえ手に入れれば、大衆に何を信じさせ、何を攻撃させるかは意のままである、と。
参加者全員の報告が終ると、議長役のレヴィ人が激励のメッセージを送る。
我が言葉は剣である。
この剣もて神と争う者は敵を斃すのである。
この指令が忠実に守られるならば、来るべき猶太人の子孫たちはもはや二度と迫害を蒙ることはあるまい。それどころか彼らは幸運と富と権力とを満喫することだろう。一世紀後に参加者の孫たちが再びこの墓石の傍に集う時、孫たちはこの世界の支配者になっており、他の民族はその奴隷であると宣することができるであろう。
レヴィの族長が結論として宣言する。
「我らが誓約を新たにせよ、金の犢の息子たち。さらば地上のすべての国々へ離散せよ!」
すると青い炎が墓石の上に現れる。
十三人の参加者は墓石の上へ一個ずつ石を投じる。
すると炎のだだ中から巨怪な金の犢の像が出現する。
かくして集会は終る。
しかし参加者は自分たちの話の内容が始めから終りまで二人の人物 ─ 改宗猶太人と独国人の学者 ─ に立ち聞きされていることに気づかなかった。この二人は直ちに全力を尽くしてこの猶太人の悪魔的陰謀と戦うことを誓い合うのであった。
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続く
尚、ロシア政府特派員の巧妙なる策謀によって奪取されたと云われる極めつけの一節は、打っているとキーボードと指が腐りそうだから止めます(危険だし)。他をあたってくださいませ。
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これは メッセージ 2365 (jjiiiijj さん)への返信です.
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