イスラエル/パレスチナ和平

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イスラエルの安定は

投稿者: haikinhayuibutsukyoto 投稿日時: 2001/12/16 19:13 投稿番号: [2270 / 20008]
イスラエルの完全勝利によっても、安定はしないでしょう。

『イスラエル/パレスチナ和平』という枠組みそのものが想定されなくなり、イスラエルが国連に対して行っている事のみがいずれは残る事になります。
イスラエルの占領地が、イスラエル国家の『領土』として認知される可能性は低いと思います。
イスラエルは、現状を維持するためにパレスチナという敵を存在させるか、生存を維持するためにパレスチナ国家と共存するか、そのどちらかしか選択肢はないように思えます。
パレスチナ国家の成立という枠組みがあればこそ、地図上の領土を奪われ、安全を脅かされている他のアラブ諸国も直接の当事者にならずに済みますが、完全勝利を得てイスラエル軍がパレスチナを制圧しても、イスラエル国家には占領地の民を財源や人材にする術がありません。

可哀想なことに、イスラエル国家は数十年の歴史しか持っていない未熟な帝国です。

敵は目に見えるものだけではない事を、彼等は未だに認めてはいないように思います。そして、それ故にかつてのイスラエル王国が滅びていった事も。

“国連の平和維持活動”がなされる時は、今のイスラエルが滅びる時です。現在でもアメリカの拒否権によってそれを免れているのに、アメリカに楯突いたり、アメリカがイスラエルの価値を認めなくなれば、早晩『聖地』にはアメリカ軍を含む“国連平和維持軍”が侵攻する事でしょう。

ラビンが名君でシャロンが暗君であると私が考えている理由はそこです。

イスラエルが持っている地形的制約は、戦争の勝利を保証しません。複数の方向に領土紛争を抱え、戦争時の補給を海路に頼るイスラエルは、人口面でも予算面でも強化する余地はあまりありません。
特に海路は比較的脆弱で、ヨーロッパ諸国による支援が止まれば、単なる『背水の陣』になってしまいます。
イスラエルは、周辺諸国に対して外交的な優勢を保ち、かつ軍事力においても威光を輝かせなければ、包囲攻撃をかけられる危険を常にはらんでいます。

現在のイスラエルの課題は、入植地を満州国のように死守する事ではないはずです。
パレスチナ人とされる占領地の非イスラエル人を、いかにしてイスラエル市民として受け入れるか、それが本来の課題のはずです。
というより、イスラエルの問題の根本はここにつきるはずです。

占領地の民を「統治」していない。
国民として認めていない。
選挙権を与えない。

結果として、勝てば勝つほど「敵」が増える。だから問題が「解決」しない。
イスラエルが占領下のパレスチナ人を国民に組み入れ、選挙権を与え、市民として保護・尊重し、その上で課税し、兵役に組み入れるならば、イスラエル国家の人口と陸軍力は倍増するでしょう。
また、周辺諸国は逆に同盟を結んで軍縮を開始し、領土の問題も自動的に棚上げにされると思います。喧嘩すれば領土と人民を奪われ、イスラエルを利するのですから。

しかし、それができない。
構造改革を必要としているのは、日本だけではないと思います。
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