bebson様 -- 爺の剣(2)
投稿者: k_g_y_7_234 投稿日時: 2006/11/26 13:12 投稿番号: [7533 / 73791]
そんなとき、爺がおひとりでお店にいらっしゃって、いきなり「儂と三番勝負せぬか」と言うんです。
私は、それまで爺と稽古したことがありません。私が知るかぎり、爺が誰かと稽古している姿を見たこともありません。師範代の○僧3とも稽古している姿を見たことがありません。
学生の頃、たった一度だけですが、夜遅く何かの用事で爺の家へ行ったとき、道場から「エイ!」という鋭い気合いが聞こえてきました。気になって道場を覗きますと、薄暗い道場の中で爺が真剣でひとりで演武しておりました。でもよく見ると、道場の隅で○僧3が正座して爺の演武をジッと見ております。私は、爺に用事があって来ましたので、しかたなく爺の演武が終わるまでと思って、勝手に道場へ入って、入口で正座して爺の演武が終わるのを待ちました。
でも、爺の演武は大変奇妙でした。居合いでもありません。変化自在なのです。まるで、周りの見えない敵と、幻影の敵と立ち合っているようでした。爺は、道場に入ってきた私を気にも止めません。とうに気付いているくせに、です。○僧3も私にチラッと視線を向けると、また爺の演武に見入っておりました。
<続きます>
直子
これは メッセージ 7530 (k_g_y_7_234 さん)への返信です.
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