ユギオII - その52
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/05/12 22:09 投稿番号: [55642 / 73791]
投稿者:チー
<その52>
「では..、キゴ様は私のお兄様なのですか..?」
イ中尉は、呆然とした表情でカンを見ていた。
「いえ、ユリお嬢様、違います。おぼっちゃんは..」
チェがそこまで言いかけたとき、
「中尉さん、実は私が子供の頃、あなたのお祖母様に大変お世話になったのです。私を本当の孫のように育ててくださったのです..」
カンがさえぎった。
それでも、中尉はまだ狐につままれているような表情であった。
「三枝さん、お祖母様にぜひお会いしたいのですが、会わせていただけませんか?」
カンが聞いた。三枝は一瞬とまどったが、
「そうですね、そういう事情なら、ぜひお会いした方がいいでしょう..」
そして、三枝は少し考えてから、
「今、これからすぐがいいかも知れません。明日からは難しいかも知れません..」
カンとチェの顔が輝いた。
三枝は、今を逃すとカンの行動は制約されるだろう、また、彼の存在も北の工作員にバレる危険性が大きくなると考えた。お祖母様という人物に会えば、カンの素性が分かるかも知れない..。カンがカン老人と似ているところがないと耳打ちした勝俣の言葉も気になっていた。三枝は、カン老人に会ったことがなかった。
「では、さっそくお祖母様にお知らせします」
チェは、喜んで部屋を出ようとしたが、
「あっ、待って..」
中尉が呼び止めた。そして、三枝たちを見ると、
「あのう、これからお夕食ですから、うちでお夕食をお食べになってくださいませんか?」
「あ、それはいいね」
三枝の言葉に中尉は喜んだ。
「爺、うちから少しお料理を持ってきてるんです。これを持って帰ってくださらない?」
中尉は「ちょっと失礼いたします。後で私がご案内いたしますから、ここでお待ちになっていてください」と言って、チェと部屋から出て行った。
「どうもご配慮ありがとうございます」
カンは頭を下げた。
「いや、なに、私もついて行くがかまわないかな?」
「ええ、承知しております」
カンは、当然だという表情に笑みを浮かばせた。
「それから、護衛官たちにも目立たないように警護してもらうが、どうかな?」
カンは少し考える素振りであったが、
「そうですね、いたしかたないでしょう..」
カンは苦笑した。
三枝は、本館脇で見張っている先程の護衛官たちを呼び寄せた。
まもなく中尉が急ぐように戻ってきた。うれしそうな顔である。
これは メッセージ 1 (may7idaho さん)への返信です.
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