ユギオII - その49
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/05/11 21:33 投稿番号: [55496 / 73791]
投稿者:チー
<その49>
李は少し考えていたが、
「それで、私にどうしろということかね?」
カンは一呼吸おいてから、
「我々にご協力いただきたいということです..」
「ほう、わずか5%にも満たない君たちにかな?」
「ご協力いただけないのであれば、我々は閣下と韓国軍を侵略軍とみなし、全力で戦うでしょう..」
カンは、わざとムッとした表情を作って見せた。
「ん?
私が今言ったことに間違いがあるのかな?
君たちに何ができるのかな?」
「大統領閣下のおっしゃりたいことはよく分かっております。我々は5%と申しましたが、これは現在、党と軍幹部に占める我が同志の勢力です。しかし、金正日体制に疲弊した人民の多くは、すでに我々の手中にあります」
「ん?」
「閣下、ベトナム戦争で北ベトナムとベトコンが用いた戦術をご存知と思いますが、我々も同じような戦術で共鳴する同志を増やしております。餓死、凍死、貧困の極地にある山村と地方の村や町にすでに我々の組織が出来上がりつつあります。しかし我々は、表立って指導し、配下に治めようと動いているわけではありません。その土地、その土地で自然発生的に組織されるよう慎重に、目立たないように誘導しております。特に金日成以前の時代を知る地域長老たちに「いつまで偽将軍の金一族の影に怯え、虫けらのような生活を続けるつもりか?
子々孫々に顔向けできるか?
これはあなた方の責任ではないか?」といった啓蒙啓発に全力を注いでおります。彼らは、家長であり、地域の長老たちですから、軍にいる彼らの子息たちにも絶大な影響力があります。今のところ、地域同士、横の繋がりはありませんが、何らかのきっかけでこれを全国的に統率できれば、状況は一変すると思います..」
李大統領は考え込んでいた。
「すると君は、今回の件をそのきっかけにしようと考えているのかね?」
「いえ、今回の件は確かにきっかけになりますが、不足しているものがあります。ですから、逆になる可能性もあります。つまり、露見すればつぶされる可能性もあるということです..」
「君の言うことがよく分からんが…?」
李は、そう言いながら黙々と歩き続けた。
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