ユギオII - その26
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/05/07 20:34 投稿番号: [55260 / 73791]
投稿者:チー
<その26>
「お二人とも、日本の方とお聞きしておりますけど..」
鍋料理を取り皿に盛りながら、女中尉は笑みを浮かべながら聞いた。三枝は、気付かれないように彼女をチラッと探ったが、屈託のない表情であり、仕草であった。この美貌の中尉は、本当に韓国軍や米軍高級将校の接客担当なのかも知れない。詳細は知らされていないのかも知れないと思ったが、いや相当訓練された凄腕かも知れない。だから、用心にこしたことはない。カンが余計なことを言わないよう、三枝は話題を誘導した。カンもそれをわきまえているようであった。それでも、カンはこの女中尉に気分を良くしたようである。
食事が一通り終わると、女は巻尺を出してカンの寸法を測り始めた。聞くと、スーツを明朝までに仕立てるとのことであった。カンの寸法を測り終えると、今度は三枝の寸法まで測り始めた。
三枝は、ベランダのガラス戸越しに警戒している複数の監視兵に目をやっていた。
夜中、三枝は重苦しいうめき声に目を覚ました。うめき声の主はカンであった。隣のベッドでしきりに身を動かしてはうめいていた。三枝は起き上がってカンのベッドに行くと、カンの額には大粒の汗がにじんでいた。三枝はすぐにバスから冷水とタオルを持ってくると、カンの額の汗を拭いた。やがて、カンは目を開けた。そして、自分が今どこにいるのか分からないかのように、周囲を見回していた。
「カン、ここはソウルだ。分かるか?」
カンは、やっと平静を取り戻した。
20xx年6月19日「ソウル近郊、秘密基地」
三枝が目を覚ましたのは、7時であった。窓から明るい日差しが差し込み、思わず寝過ごしたと思い、ハッとしてカンのベッドを見た。しかし、カンのベッドの寝具は綺麗にたたまれ、もぬけのカラであった。
「しまった!」
三枝はふいに脅迫感に襲われたが、すぐにバスルームから水音がして、思わずホッとした。
まもなく朝食が運ばれ、食べ終わった頃に昨夜の女中尉が軍服姿で大きなスーツ袋を2つ抱えながら笑顔で入ってきた。
「これに着替えてください。下着も入ってます。30分後にお迎えがまいりますから、お急ぎください」
と言うなり、一礼して部屋から出て行った。三枝の包みには上等な生地であつらえたスーツとワイシャツ、ネクタイが入っていた。そしてカンの袋には、この他にベルト、皮靴、下着が入っていた。
「大統領に会えるのかな?」
三枝は、そう思いながら着替えていたが、カンが心配になりカンを見たが、意外と慣れた手つきで着替えていた。着替えが終わったカンは、鏡の前で髪をクシなでていた。七三である。やがて、
「三枝さん、これでいいですか?」
そう言うなり振り向いたカンに三枝は驚いた。あの作業着とぼうぼう頭で風采がなかったカンが、目のすくむような貴公子に変身していたのである。いや、見掛けだけの変身ではなく、威厳までも発散していたのである。
<では明日に続きます^^>
<その26>
「お二人とも、日本の方とお聞きしておりますけど..」
鍋料理を取り皿に盛りながら、女中尉は笑みを浮かべながら聞いた。三枝は、気付かれないように彼女をチラッと探ったが、屈託のない表情であり、仕草であった。この美貌の中尉は、本当に韓国軍や米軍高級将校の接客担当なのかも知れない。詳細は知らされていないのかも知れないと思ったが、いや相当訓練された凄腕かも知れない。だから、用心にこしたことはない。カンが余計なことを言わないよう、三枝は話題を誘導した。カンもそれをわきまえているようであった。それでも、カンはこの女中尉に気分を良くしたようである。
食事が一通り終わると、女は巻尺を出してカンの寸法を測り始めた。聞くと、スーツを明朝までに仕立てるとのことであった。カンの寸法を測り終えると、今度は三枝の寸法まで測り始めた。
三枝は、ベランダのガラス戸越しに警戒している複数の監視兵に目をやっていた。
夜中、三枝は重苦しいうめき声に目を覚ました。うめき声の主はカンであった。隣のベッドでしきりに身を動かしてはうめいていた。三枝は起き上がってカンのベッドに行くと、カンの額には大粒の汗がにじんでいた。三枝はすぐにバスから冷水とタオルを持ってくると、カンの額の汗を拭いた。やがて、カンは目を開けた。そして、自分が今どこにいるのか分からないかのように、周囲を見回していた。
「カン、ここはソウルだ。分かるか?」
カンは、やっと平静を取り戻した。
20xx年6月19日「ソウル近郊、秘密基地」
三枝が目を覚ましたのは、7時であった。窓から明るい日差しが差し込み、思わず寝過ごしたと思い、ハッとしてカンのベッドを見た。しかし、カンのベッドの寝具は綺麗にたたまれ、もぬけのカラであった。
「しまった!」
三枝はふいに脅迫感に襲われたが、すぐにバスルームから水音がして、思わずホッとした。
まもなく朝食が運ばれ、食べ終わった頃に昨夜の女中尉が軍服姿で大きなスーツ袋を2つ抱えながら笑顔で入ってきた。
「これに着替えてください。下着も入ってます。30分後にお迎えがまいりますから、お急ぎください」
と言うなり、一礼して部屋から出て行った。三枝の包みには上等な生地であつらえたスーツとワイシャツ、ネクタイが入っていた。そしてカンの袋には、この他にベルト、皮靴、下着が入っていた。
「大統領に会えるのかな?」
三枝は、そう思いながら着替えていたが、カンが心配になりカンを見たが、意外と慣れた手つきで着替えていた。着替えが終わったカンは、鏡の前で髪をクシなでていた。七三である。やがて、
「三枝さん、これでいいですか?」
そう言うなり振り向いたカンに三枝は驚いた。あの作業着とぼうぼう頭で風采がなかったカンが、目のすくむような貴公子に変身していたのである。いや、見掛けだけの変身ではなく、威厳までも発散していたのである。
<では明日に続きます^^>