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Re: ユギオII - その16

投稿者: rie2376 投稿日時: 2009/05/04 10:42 投稿番号: [55062 / 73791]
k_g_yのだらだらした長ったらしさに
ヘキヘキした向きに口直しを

休日バージョンで(笑)

      秀吉と地球儀

人の心を掴むのに桁外れの才能を持ち何時も
周りを華やかにする男、木下籐吉郎秀吉

信長に可愛がられ、光秀と共に出世街道を
歩んでいるとは言え、己の出自などから
家臣団の末席を汚せば上出来と考えていた
節がある

それが変化したのは   浅井、朝倉との戦いで
敗走する織田軍のしんがりを勤め、見事生還
した頃からではないだろうか

丹羽長秀と柴田勝家から一文字ずつ取って
羽柴筑前ノ守秀吉と改名した秀吉に
猿、猿、と呼んでいた先輩同僚達も
筑前、筑前殿と呼ぶようになる

この辺りから秀吉は、押しも押されもせぬ
大名として自信を深めていった

但しそういう気持ちを、信長に見抜かれる
のを極度に恐れていた、慢心ありと不興を
買えば己の首など、一瞬にして胴から
離れるのは分かっていた

あの盟友と言うべき徳川殿さえ、上様の
不信を買い、奥方と嫡男を一度に失っている

まして、百姓上がりのわしの首など

秀吉と信長は常に真剣勝負であった
言葉一つ違(たが)えば、首が飛ぶ

天正六年正月、安土城へ新年の挨拶に
出向いた折の事、秀吉は平伏して年賀の
挨拶を述べる

上様、御機嫌麗しゅう、恐悦至極に
存じ入ります

御武運益々隆盛にて、天下流布も
間近と心得まする

ウム猿か、よく参った、その方も今や
大大名じゃ   この先何か望みはあるか

ははっ!   出来ますれば
明国を頂きとう御座います

日の本には何の未練も御座いませぬ

何、明国とな!

暫らく考え込んでいた信長は

よかろう、天下平定の暁にはその方を
明国に遣わし、彼の国をそちに任せよう

されば、何と肝の太い男じゃ

皆の者、およそ武士(もののふ)と
名の付く者は筑前のようにありたい
ものじゃ

筑前殿こそ、武士の鏡なり
如何にも、織田家の至宝じゃ!

賞賛の声が、あちこちから湧き上がる

しかしこの時秀吉は、信長の機嫌を取る為に
言った訳ではなかった、実際明に渡り自分の
旗を挙げたかった

信長に見せてもらった地球儀によれば
明は日本の数十倍に達する広大さであった

信長は興が乗ると、家臣を呼んで南蛮人から
手に入れた、地球儀を見せるのを常としていた

ある時秀吉を呼んで、一抱えもある地球儀の
前で尋ねる

猿、日ノ本は何れか、当ててみよ

さて、見当が付きませぬが

秀吉には分かる筈もなかった

そうであろう、日ノ本は、ここじゃ

信長が指差したのは、海に浮かぶ島々であった

上様、おたわむれを、我が日ノ本が
斯くも、小さき筈は御座いませぬ

秀吉は俄かには信じられなかった、しかし
信長が偽りを言う筈もなく、秀吉はこの時
日本の姿と、明国の広大を知る事になった

秀吉は決意する

何れは明国に渡り、我が旗印を打ち立てん

この想いは天下人となった後、現実となった
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