ユギオII - その7
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2009/05/03 23:22 投稿番号: [55036 / 73791]
投稿者:拓
<その7>
李が提案した米軍からの作戦権委譲前倒しと韓国駐留米軍の大胆な削減に対し、与党やマスコミから猛批判が巻き起こったが、義務兵役までも廃止するとの大胆な提案には、轟々たる非難にさらされた。しかし、太陽政策を推進してきた野党の大半と進歩派を自認する親北勢力からは歓迎され、特に兵役を迎えようとしている若者たちとその親から支持された。また、これにタイミングを合わせたかのような北朝鮮側の「南韓の同胞たちが米帝国主義者どもの悪辣な覇権主義と決別することを歓迎する」との発表も李の支持率を急上昇させた。韓国の一般国民は、北は韓国には核を使わない、北は同胞であり、同じ民族であり家族だ、これで悲願の南北統一も遠いことではない、との期待感を抱かせたのである。李は、苦笑した。
金融危機を名分とした地方自治体末端組織の強化が首尾よく進行しているのを見届けた李は、駐韓米軍削減と韓国軍削減のロードマップを発表した。しかし、この発表は韓国軍総兵力の削減だけに焦点を当てたものであって、具体的な編成や装備そして配置はぼやかされていた。すべては、米国との極秘な粘り強い折衝の結果であった。このことは、米国を介し日本も了承していた。すべては、極秘裏に進めることが重要であった。
一方、金正日とその取り巻きは、韓国をいかに手なずけるかに腐心していた。韓国人の情緒を刺激する様々なラブコールの発信と平行して、南に潜入させた工作員に激を飛ばした。工作活動をより大胆に実行せよとの命令であった。
6カ国協議が遅々として進まない李は、これを待っていたのである。
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