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ユギオ2(その84)

投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2008/11/28 23:06 投稿番号: [45046 / 73791]
投稿者:大介&直子


食事は、天ぷら、ご飯、みそ汁、おしんこ、そしてサラダであった。官庁の食堂で出されるような普通の定食であった。このエビは中国産の養殖エビではないか、大丈夫かと三枝は思ったが、カンはと見ると、食べ方に迷っていた。三枝がまず先に食べて手本を示すと、カンはニコッとし、三枝に習って食べはじめた。海江田はその様子をじっと見ていた。カンの食べ方には、食事を味わい楽しむような、そんな雰囲気が備わっていたのである。

「おいしいですね、これが日本の天ぷらと言うのですね?」
カンが横の三枝に言うと、
「あなたも草の根や木の皮を食べたことがありますか?」
海江田が聞いた。
「え?   ええ、何度かあります。でも、私は大事に育てられていたと思いますから、ひもじい思いをしたことがあまりありません。人民にすまないと思っています。一応何でも食べましたが、でも、どんぐりを食べたときは大変でした..」
カンは思い出したように、にが笑いを浮かべた。どんぐりは、ひどい便秘に苦しむから、日本人なら食べることはまずないしろものである。しかし、北の人々はそれすら食べていたのである。

「どんぐり?   人民にすまない?」
海江田がそう聞くと、
「え?   あっ、私を育ててくださった方が北ではかなり裕福な方でしたから、つい..」
「東京のカン老人のことか?」
「え?   ええ..、しかし、あの方は私の実の父親ではありません。両親は私が8歳のときに亡くなりましたから..」
どうやらカンは、徐々に素性を話す気になったらしいと三枝は思った。

「ところでカンさん、日本政府としては、あなたに胡主席との面会を急遽仲介したにすぎない。ですから、我々があなたにどうしてほしいという立場にないことをご理解してもらいたい。また、あなたがこれから言われることは、日本政府としてもぜひ聞きたいところですから、そうご理解していただきたい。よろしいですかな?」
海江田は探るように鋭い視線をカンに向けた。
「はい、承知しております。ありがとうございます..」
カンは、頭を下げた。
三枝は一見温厚そうな海江田に、こんな気迫があったことに驚いたが、カンはそんな海江田にも身じろぎひとつしなかった。


んじゃ、一個だけ^^;
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