不良債権処理の認識を誤っている米国(下
投稿者: k_g_y_007_naoko 投稿日時: 2008/10/12 15:30 投稿番号: [41395 / 73791]
投稿者:チー
日本蔑視の経済政策の選択は必ず米国を破滅へと導くだろう。10/8の日経の1面にFRBが一般企業のCP(コマーシャルペーパー)を購入する制度を創設した記事が載っていた。田中宇も「前代未聞の施策」だと評しているが、私もこのニュースには本当に驚かされた。米国の金融機関による貸し渋りが激しくなり、企業がCPを発行して資金調達することができなくなっているのである。やむなく中央銀行であるFRBが企業のCPを直接に引き受ける事態に及んだ。こんな経験は日本ではない。想像することもできない。記事を見て最初に思ったのは、事務のことで、FRBの限られた職員で全米の企業のCP発行を引き受ける事務的体制があるのだろうかという疑念だった。新聞記事では来年4月までの半年間の臨時措置だとある。半年間、FRBの職員は個別企業のCP購入依頼を受け付け、短期の資金を貸し出し、満期になればまた借り換えに対応する金融事務に忙殺されることになる。ハーバードを優秀な成績で卒業して、世界のドル政策を切り回すデスクワークを担当してきたFRBのエリートに、そんな企業相手の融資実務に手を汚すことなど本当にできるのだろうか。東大経卒の日本銀行の職員が大田区の中小企業の金型メーカーの社長と毎日資金のやりとりをする図と同じである。半年後に米短期金融市場の凍結状態が解けなければ、2年も3年も同じ仕事を続けなければならない。
この事態は、別角度から見れば、まさに米国経済の社会主義化である。金融セクターだけでなく、国のあらゆる産業部門が国有化されたと同じことだ。FRBによる企業のCP購入がどれほどテンポラリーな市中銀行の肩代わりだと言っても、投入される資金は赤字国債でファイナンスされた米国民の税金であり、よもやめくら判でCP購入の決済など許されるはずがない。当然、当該企業のバランスシートをチェックしなければならないし、経理の役員を呼んで事情を聴取する必要があるだろうし、場合によっては現地に出張して工場の設備を視察したり、倉庫の在庫を確認したりする必要があるだろう。市中銀行の担当者が日常業務でやっていることである。FRBの職員がこれをやるということは、かつてのソビエトでモスクワのゴスプラン(国家計画委員会)の官僚が、ドニエストル州で釘を何本生産、ハバロフスク州でスコップを何個生産と、国家のあらゆる生産について膨大で詳細な投入算出表を作成し、各州の共産党官僚に示達していた仕事のやり方と本質的に変わりない。すなわち、社会主義国の経済官僚の業務である。FRBにCPを購入してもらう企業にとって、その資金は原材料の購入代金や従業員の賃金や工場の操業資金なのだが、それとて畏れ多くも神聖な米国民の税金であり、間違っても経営者の株投資や役員賞与などに振り向けることは許されず、まさに資金は清く正しく申告どおり「計画経済」的に使われざるを得ない。
日本蔑視の経済政策の選択は必ず米国を破滅へと導くだろう。10/8の日経の1面にFRBが一般企業のCP(コマーシャルペーパー)を購入する制度を創設した記事が載っていた。田中宇も「前代未聞の施策」だと評しているが、私もこのニュースには本当に驚かされた。米国の金融機関による貸し渋りが激しくなり、企業がCPを発行して資金調達することができなくなっているのである。やむなく中央銀行であるFRBが企業のCPを直接に引き受ける事態に及んだ。こんな経験は日本ではない。想像することもできない。記事を見て最初に思ったのは、事務のことで、FRBの限られた職員で全米の企業のCP発行を引き受ける事務的体制があるのだろうかという疑念だった。新聞記事では来年4月までの半年間の臨時措置だとある。半年間、FRBの職員は個別企業のCP購入依頼を受け付け、短期の資金を貸し出し、満期になればまた借り換えに対応する金融事務に忙殺されることになる。ハーバードを優秀な成績で卒業して、世界のドル政策を切り回すデスクワークを担当してきたFRBのエリートに、そんな企業相手の融資実務に手を汚すことなど本当にできるのだろうか。東大経卒の日本銀行の職員が大田区の中小企業の金型メーカーの社長と毎日資金のやりとりをする図と同じである。半年後に米短期金融市場の凍結状態が解けなければ、2年も3年も同じ仕事を続けなければならない。
この事態は、別角度から見れば、まさに米国経済の社会主義化である。金融セクターだけでなく、国のあらゆる産業部門が国有化されたと同じことだ。FRBによる企業のCP購入がどれほどテンポラリーな市中銀行の肩代わりだと言っても、投入される資金は赤字国債でファイナンスされた米国民の税金であり、よもやめくら判でCP購入の決済など許されるはずがない。当然、当該企業のバランスシートをチェックしなければならないし、経理の役員を呼んで事情を聴取する必要があるだろうし、場合によっては現地に出張して工場の設備を視察したり、倉庫の在庫を確認したりする必要があるだろう。市中銀行の担当者が日常業務でやっていることである。FRBの職員がこれをやるということは、かつてのソビエトでモスクワのゴスプラン(国家計画委員会)の官僚が、ドニエストル州で釘を何本生産、ハバロフスク州でスコップを何個生産と、国家のあらゆる生産について膨大で詳細な投入算出表を作成し、各州の共産党官僚に示達していた仕事のやり方と本質的に変わりない。すなわち、社会主義国の経済官僚の業務である。FRBにCPを購入してもらう企業にとって、その資金は原材料の購入代金や従業員の賃金や工場の操業資金なのだが、それとて畏れ多くも神聖な米国民の税金であり、間違っても経営者の株投資や役員賞与などに振り向けることは許されず、まさに資金は清く正しく申告どおり「計画経済」的に使われざるを得ない。
これは メッセージ 41393 (k_g_y_007_naoko さん)への返信です.