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カールじいさんの空飛ぶ家 ネタバレなし

投稿者: hendazo04 投稿日時: 2010/01/11 06:07 投稿番号: [171 / 178]
カールじいさんの空飛ぶ家

子供のころ、静止画像的な「明日のジョー」を観ながら、ディズニーアニメとのなめらかな動きと比較して、日米の国力の差と達観?した思い出がある。
宮崎駿の作品が最近頻繁に話題になるので、今の日本アニメはどんなもん、と「もののけ姫」にトライしたが30分でリタイアしてしまった。結局長じて見たアニメ作品は、付き合いで劇場まで足を運んだ「ファインデング・ニモ」だけだ。それとて面白く思ったとか感動したわけじゃない。でも、まあ、全くの女子供向けだったけど、たいして退屈もしなかった。
オレとアニメの相性はこんなもん。

それが、あらゆる批評家が絶賛しているアニメが公開されているではないか。中には最初の10分で大泣きに泣いたという評論家もいた。
偉丈夫たるもの親の死にしか涙を見せちゃいけないとも聞いたが、いまや評論家も草食系のゼネレーションに入ったようだ。
ともあれ、これは心静かに鑑賞しなければならないと、ブロック・バスターでDVDを買ってきた。

ストーリーは、じいさんとばあさんが子供のころ出会い、共有する秘密の古家でともに遊び、(ここから静止画)ぞーっと親友で、ついには結婚して(子供はできなかった)大事無く年を重ね、しかしやがておばあさんが病に倒れじいさんが看病し、そして葬式を済ます。
この数分間はたしかに効果的なBGMと相まって涙腺を攻撃してくる。でもこの同情はカールじいさんに対してのものではないような。
第一、映画は始まったばかりで感情移入なんかできていないし、絵もマンガチックで現実感がない。
それでも刺激されるのは、見る者すべてが身につまされる普遍の数分間だからではないか。
命あるものには死がある。それは公平に配分され完璧に例外はない。それを「葉っぱのフレディ」のように再生への準備とは人間は見られない。種の存続のため強力にプログラミングされた恐怖心が死を個の終焉と捉えてしまうのだ。

あの、人生を回顧する走馬灯のような静止画は、形は違っても、誕生・生存・終焉という避けられないパターンが自分と必ず重なり、となれば自分が実存する現在も一時の水の流れか、という無常観が観る者に生じるのではないか。

さて、ばあさんとの思い出が詰まった家も建て替えを迫られ、じいさんは風船をいっぱい家に結びつけて空の旅にでる。目的地は生前ばあさんと計画していたところ。もちろん旅は順調ではなく、いろいろな障害を克服していくうちにじいさんは気づく。生とはなんと素晴らしいものか、目的があるということは人生があるということだ、過ぎたものにすがり鬱々と日を重ねるのではなく、後ろを見ずに前向きに生きよう、とこのじいさんは進化する。そして改めて自分探しの旅にでる。
人生はこう送りなさいという教訓のつもりか。おきやがれ!自分探しの旅は目つきの悪い元サッカースターかニートにでも任せておけ、てんだ。

大体じいさんだっていい年だ。ばあさんと天国で再会する日まで、あの古家で二人の思い出に首まで浸かって暮らすって、結構美しいじゃん。微笑ましいじゃん。それでいいじゃん。じいさんにとってばあさんこそが人生そのものだったのだから、その思い出を後ろに置いて走り出す必然性なんかない。

旅に出た後も語るものがあるとは思えないこの作品は60点。
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