中国の反日デモ

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レベルアップした「日中関係」

投稿者: k_g_y_7_234 投稿日時: 2006/10/10 18:17 投稿番号: [79068 / 95793]
【中国】レベルアップした「日中関係」――問われる実効性

中国を読み解く視点(26)−高井潔司(北海道大学教授・サーチナ総合研究所客員研究員)

  安倍新首相の中国訪問が実現し、日中両国にとって懸案だった首脳の往来が5年ぶりに回復した。よく知られているように、安倍首相は、歴史認識の問題においても、台湾問題においても、小泉前首相より遥かに中国から距離を置いてきた。その意味では“安倍サプライズ”と言えるのかもしれない。だが、日中関係の「客観的な重要性」から言って、むしろ首脳の往来や会談は自然の流れでもあった。首脳会談が復活したこともさることながら、それ以上に大事なことは「戦略的互恵関係」という、従来の「友好協力パートナーシップ」と比べて一層レベルアップした関係の構築を確認したことだといえよう。

◆まだまだ不透明な首脳会談実現の舞台裏

  安倍首相自身の対中観については、新首相の政策を示した『美しい国へ』を材料に、小泉前首相以上に厳しい姿勢であることは前々回のコラムで紹介した。だが、その一方で、小泉前首相より党内の政治的基盤は弱く、また大衆的な人気も低いため、小泉外交ほど独善的な手法は取れず、対中政策においても何らかの歩み寄りをせざるを得ないことも十分予測できた。

  ここまで早いペースの対中改善となったのは、来年の参院選挙をにらみ、一層の政権浮揚策を狙った結果であろう。早晩、取り組まざるを得ないのなら早ければ早いほど効果がある。一方、中国側にとっても、一層の経済の発展や政治の安定にとって、対日関係の改善は不可欠だった。胡錦涛国家主席の外交政策はもともとこの点を十分認識しており、日本の一部評論家が描く「反日で生き延びる中国」などは、全くの空想の産物だった。先の汚職を理由とした上海市党委員会書記の解任によって、対日改善の大きな障害だった江沢民前国家主席の影響力を削ぎ、関係改善の環境が整っていたといえよう。

  日本の各紙が伝えているように、これまで関係改善のための最大の障害であった靖国参拝問題で最終的な決着を見たわけではない。靖国問題に関する安倍首相のあいまいな姿勢は続いている。その意味では、思惑の一致とすれ違いが相半ばしているともいえる。ただ公表できないが、靖国参拝について、中国側が何らかの言質を安倍首相サイドから得ているのは確実と推測できる。靖国問題に対する自らの姿勢を公表していないわけだから、安倍首相にとっても、縛りを受けないのだろうが、もし将来参拝ということになれば、当然、今回の改善策は一切反古となる恐れは十分にあるだろう。もしそういう事態になれば、日中関係は小泉政権時以上に壊滅的打撃をこうむることになる。

◆注目すべきは関係のレベルアップ

  こうした不透明さがあるにもかかわらず、注目しなければならないのは「戦略的互恵関係」の構築を確認したことだ。それはもはや今回の関係改善を後戻りさせないだけの「改善意欲」を示したものといえるかも知れない。不透明さをはらみながら、実は歩みは遥か先に踏み込んでしまっているのだ。

  従来の日中関係は、1998年の江沢民前主席来日時に締結した「友好協力パートナー」という二国間の友好協力の強調にとどまっていた。しかし、今回の共同プレス発表には、北朝鮮問題をはじめとする国際問題、地域問題、環境・エネルギー、東アジアの一体化、国連改革など国際的な戦略的利益を共有する「戦略的互恵関係」の構築を歌い上げた。靖国参拝(日本)と靖国参拝中止(中国)にこだわっていては、こうした「戦略的関係」は見えてこない。筆者(高井)が冒頭、日中関係の「客観的な重要性」と言ったのも、こうした問題に対する両国の協力関係が客観的に求められていることを指したものだ。

  江沢民来日時との大きな違いは、相手の国に対する認識、評価にあると筆者は考えている。今回の発表では、「日本側は、中国の平和的発展及び改革開放以来の発展が日本を含む国際社会に大きな好機をもたらしていることを積極的に評価した」として、安倍氏の周辺が取ってきた「中国脅威論」を否定する立場を明確にした。他方、中国側も日本が「戦後60年余、一貫して平和国家として歩んできたこと、そして引き続き平和国家として歩み続けていくことを強調した」との日本の立場を、「積極的に評価」した。江沢民前主席の来日時には、中国側が侵略戦争に対する反省の明文化を主張し、日本側が拒んだため、その引き換えに「平和国家日本」についての評価を、「共同宣言」盛り込まなかったのである。この時の不信感も、この間の日中関係の停滞をもたらした原因のひとつであった・・・<後は以下参照>

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061010-00000007-scn-cn
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