Re: 国民保護計画素案国民皆核シェルター普
投稿者: kubotakaaki2005 投稿日時: 2005/12/27 22:32 投稿番号: [65996 / 95793]
「交換台と共に」
岡(旧姓大倉)ヨシエ
http://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50168/tikago/photooka.html
昭和20年8月6日。 忘れることの出来ない日である。 私はその朝、前夜から勤務していたので、中国軍管区で朝をむかえた。 昨夜はいつになく多かった敵機の侵入のため、一寸ぼけた頭で朝食を済ませ、真っ青に晴れ上がった空をあおぎながら元気をとりもどして、交替迄の勤務に壕に入った。 今日は何時もよりおそい交替だなあと心の中で思って居る中に、8時頃より敵機の侵入である。そしてすぐ去る。
“空襲警報解除” ほっとする気持も束の間、又敵機は広島方面に侵入。 8時15分警戒警報発令の伝令が飛ぶ。 私は警報を各司令部、報道関係に知らせる役目をして居たので、交換機に一度に数本のコードをさして相手をよんだ。(何時もの事なのでさほど緊張感はなかった。) 一せいに出た相手の方に、
「広島、山口、警戒警報発令」を、言いかけた途端ものすごい紫色の閃光が目を射り、何か事故が・・・と思う瞬間、意識を失った。
2、3分もたったであろうか。 回復しかけた、意識のぼやけた目に灰色一色だけが目に入った。
舞い上がった砂塵がしだいにおさまり、意識も完全にはっきりして次第に明るくなった部屋の中、
私はすわって居た元の位置より2m位飛ばされていることに気づいた。
机は横だおしになり、いすはこわれ、ただごとでない光景を目で追う中に、まだうすぐらい部屋の隅に板村さんが手で顔をおおってしゃがんで居る。
思わずかけ寄ると彼女が手をはなした。 目のまわりに血が・・・。
でもよかった、瞼にわずかな傷があった。 2人は机をざっと元にもどして外に出ようと隣の部屋に入る。 どの部屋も誰一人居ない。
板村さんより一歩おくれて外に出た私は一瞬呆然となった。 今迄あった司令部も、あっちこっちの建物も、ないではないか。 ただの木屑と壁土が山になっているだけ。 私は思わず壕の土手の上にかけ上がった。 広島の街は・・・。 その目に映ったのはあまりにも残酷な瓦礫の街と化した広島であった。 赤茶けた想像することも出来ないむごい光景を目にやきつけながら私はその時初めて、「大変だ。」と血のさがる思いをしたのである。 下の方で兵隊さんが 「新型爆弾にやられたぞ。」 とどなって居るのが聞こえる。
私は元の部屋にかけ込んだ。 そうだまだ通話の出来る所へ早く連絡を、そう思いながら電話機を持った。 九州と連絡がとれた。 そして福山の司令部へ、受話機に兵隊さんの声が聞こえるのももどかしく
「もしもし大変です。広島が新型爆弾にやられました。」
「なに新型爆弾!師団の中だけですか。」
「いいえ、広島が全滅に近い状態です。」
「それは本当か。」
http://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50168/tikago/
岡(旧姓大倉)ヨシエ
http://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50168/tikago/photooka.html
昭和20年8月6日。 忘れることの出来ない日である。 私はその朝、前夜から勤務していたので、中国軍管区で朝をむかえた。 昨夜はいつになく多かった敵機の侵入のため、一寸ぼけた頭で朝食を済ませ、真っ青に晴れ上がった空をあおぎながら元気をとりもどして、交替迄の勤務に壕に入った。 今日は何時もよりおそい交替だなあと心の中で思って居る中に、8時頃より敵機の侵入である。そしてすぐ去る。
“空襲警報解除” ほっとする気持も束の間、又敵機は広島方面に侵入。 8時15分警戒警報発令の伝令が飛ぶ。 私は警報を各司令部、報道関係に知らせる役目をして居たので、交換機に一度に数本のコードをさして相手をよんだ。(何時もの事なのでさほど緊張感はなかった。) 一せいに出た相手の方に、
「広島、山口、警戒警報発令」を、言いかけた途端ものすごい紫色の閃光が目を射り、何か事故が・・・と思う瞬間、意識を失った。
2、3分もたったであろうか。 回復しかけた、意識のぼやけた目に灰色一色だけが目に入った。
舞い上がった砂塵がしだいにおさまり、意識も完全にはっきりして次第に明るくなった部屋の中、
私はすわって居た元の位置より2m位飛ばされていることに気づいた。
机は横だおしになり、いすはこわれ、ただごとでない光景を目で追う中に、まだうすぐらい部屋の隅に板村さんが手で顔をおおってしゃがんで居る。
思わずかけ寄ると彼女が手をはなした。 目のまわりに血が・・・。
でもよかった、瞼にわずかな傷があった。 2人は机をざっと元にもどして外に出ようと隣の部屋に入る。 どの部屋も誰一人居ない。
板村さんより一歩おくれて外に出た私は一瞬呆然となった。 今迄あった司令部も、あっちこっちの建物も、ないではないか。 ただの木屑と壁土が山になっているだけ。 私は思わず壕の土手の上にかけ上がった。 広島の街は・・・。 その目に映ったのはあまりにも残酷な瓦礫の街と化した広島であった。 赤茶けた想像することも出来ないむごい光景を目にやきつけながら私はその時初めて、「大変だ。」と血のさがる思いをしたのである。 下の方で兵隊さんが 「新型爆弾にやられたぞ。」 とどなって居るのが聞こえる。
私は元の部屋にかけ込んだ。 そうだまだ通話の出来る所へ早く連絡を、そう思いながら電話機を持った。 九州と連絡がとれた。 そして福山の司令部へ、受話機に兵隊さんの声が聞こえるのももどかしく
「もしもし大変です。広島が新型爆弾にやられました。」
「なに新型爆弾!師団の中だけですか。」
「いいえ、広島が全滅に近い状態です。」
「それは本当か。」
http://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50168/tikago/
これは メッセージ 65992 (kaori_apple_pie さん)への返信です.
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